目次
- 1. 運用を失敗させない!動画マニュアル制作ガイド【9ステップ】
1-1. 作成する目的/ゴールなど目標設定を明確にする
1-2. 活用シーンを5W1Hで整理する
1-3. 動画マニュアルを作る優先度をつける
1-4. 動画マニュアルを作成する責任者を決める
1-5. 動画マニュアルの構成案/台本を作成する
1-6. 撮影に必要な機材を準備する
1-7. 動画を撮影する
1-8. 動画を編集する
1-9. 作成した動画を一元管理する
2. サンプル動画/事例から学ぶ!わかりやすい動画マニュアル作成のコツやポイント
2-1. あえてNG例も盛り込む
2-2. 見栄えにこだわりすぎない
2-3. 動画の長さは1分ほどを意識する
2-4. テロップ/記号や一時停止/ナレーションを適度に使う
2-5. 当たり前のことも盛り込む
2-6. 定期的な見直し/修正をする
3. 何で作るべき?動画マニュアル作成ソフト/ツールの選び方
3-1. 動画編集未経験者でも簡単に作れるか?
3-2. 必要な機能やサポートが揃っているか?
3-3. 動画マニュアルの管理もセットで行えるか?
3-4. 費用対効果が伴っているか?
4. 【無料/有料ツール別】主な動画マニュアル作成ソフト一覧と比較
4-1. 無料で動画マニュアルを作れるソフトやアプリ
4-2. 代表的な動画マニュアル作成ソフト一覧とおすすめツール
5. 動画マニュアルは映像制作会社への外注/代行依頼はおすすめできない
5-1. 外注/代行をおすすめできない3つの理由
5-2. 制作を外注する場合の予算相場
6. 動画マニュアル導入で業務改善を進めている企業事例
6-1. 業務手順を動画で標準化!作業ミスによる品質不良を9割削減:児玉化学工業株式会社
6-2. 動画マニュアル作成時間が75%削減!:タマムラデリカ株式会社
6-3. 従業員の業務品質の標準化と多能工化を実現:東急リゾーツ&ステイ株式会社
7. 動画マニュアルとは?メリットや種類
7-1. 動画マニュアルのメリットとデメリット
7-2. 動画マニュアルの種類や活用シーン
7-3. 作業手順を伝える『業務マニュアル』
7-4. 研修やOJTのフォローをする『教育マニュアル』
7-5. コミュニケーション方法を伝える『接客/営業マニュアル』
7-6. ツールの操作方法を伝える『製品マニュアル』
7-7. 製造現場で工程を伝える『作業手順書』
8. まとめ
運用を失敗させない!動画マニュアル制作ガイド【9ステップ】
新しい取り組みを進めるときには『本当にうまくいくか不安…』と感じるのではないでしょうか。これから動画マニュアルを作ろうとしている方の中には、このような不安を抱えていらっしゃるかもしれません。
そこでまずは、動画マニュアルの運用を形骸化させず、業務効率化や業務改善といった成果につなげる動画マニュアル制作の進め方を具体的にご紹介していきます。
- 作成する目的/ゴールなど目標設定を明確にする
- 活用シーンを5W1Hで整理する
- 動画マニュアル化する業務の優先度をつける
- 動画マニュアルを作成する責任者を決める
- 動画マニュアルの構成案/台本を作成する
- 必要な機材を準備する
- 動画を撮影する
- 動画を編集する
- 作成した動画を一元管理する
また、参考資料「はじめての動画マニュアル作成ガイド」には、さまざまな業界で動画マニュアル作成~運用を支援している私たちtebikiのノウハウを凝縮しています。ぜひ本記事と併せてご活用ください。
作成する目的/ゴールなど目標設定を明確にする
動画マニュアルを作る前に、まずは作成する目的やゴールなどの目標を設定しておきましょう。目標設定をすることで社内や部門、チーム単位など、動画マニュアルを推進するメンバーの目線を揃えることができます。
目標には「現場にとって価値がある内容」を定めるようにしてください。具体的には以下のような内容です。動画マニュアルを〇本作るといった目標の場合、業務改善ではなく作成が目的と化して運用が失敗します。自分や部署にとって実現したらメリットがある内容で目標設定をしましょう。
- 新人に対するOJTの〇割を動画に置き換える
- 3か月後までにマニュアルや手順書作成工数を〇割削減する
- 製造現場の事故やケガを〇件まで減らす
- 半年後までに業務品質を標準化させて作業ミスを〇割削減する
また「〇割削減」というように判断基準が明確で、達成期限が定まっている定量的な目標設定をすることで、動画マニュアル推進による成果を評価しやすくなります。
一方、目標が多すぎると負担の増加や優先度のバラつきが生じるため、目標は多くても2~3個程度に収めることをオススメします。
活用シーンを5W1Hで整理する
目標を定めたら、達成に向けてどのように動画マニュアルを活用していくか整理を行いましょう。
有名な「エビングハウスの忘却曲線」をご覧いただくと分かる通り、人は一度で見た内容を100%理解することはできず、復習を重ねていくことで初めて記憶として定着します。動画マニュアルも同様に、継続的に活用するシーンを事前に整理することがオススメです。
活用シーンを整理するためには、5W1H(When/Where/Who/What/Why/How)の視点で整理するとよいでしょう。事前に整理することで、使用者も動画マニュアルをどのように使ったらよいか分かりやすくなるため、目標達成につながる活用を推進することが可能です。
▼5W1Hで活用シーンを整理した例▼
いつ |
どこで |
誰が |
何を |
なぜ |
どのように |
朝礼時に |
事務所で |
新入社員が |
正しい作業手順を学ぶ |
作業ミスを未然に防ぐため |
事務所にあるタブレットで |
勤務開始前に |
バックヤードで |
店舗スタッフが |
チェッカー業務を確認する |
不具合対応を行うため |
備え付けのPCで |
作業開始前に |
現場で |
新入社員が |
ロール台車の扱い方/危険性を理解する |
誤った使い方による事故や労災を防ぐため |
社用のスマートフォンで |
動画マニュアルを作る優先度をつける
もともと使われていた文字ベースの業務マニュアルや手順書を、いきなり全て動画化することは現実的ではありません。活用シーンを予め整理しているので、活用目的に合うものから優先的に動画マニュアルを作成していきましょう。
その中でも、動画マニュアル化しやすいもの(作成難易度)や、使用頻度が多いもの/作成による業務改善のインパクトが大きいもの(重要度)といった視点で、作成の優先度をつけていくことをオススメします。
▼動画マニュアル作成の優先順位を決める▼
動画マニュアルを作成する責任者を決める
作成する動画マニュアルが定まったら、実際に構成案や台本を作成するステップに入ります。ここではまず、誰がマニュアルを作るか?責任者を決めることが重要です。
「プロジェクトメンバーみんなで頑張る!」という形では、責任と権限の所在があいまいとなって作成が上手く進まないことが多いです。最初は責任者を置き、作成の段取りが形になってきたタイミングで、作成するメンバーを徐々に増やしていく形を推奨します。
責任者に置くべき人など、責任者の決め方については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧ください。
▼関連記事▼
マニュアルは誰が作るのが正解?新人や派遣に依頼して良いのか
動画マニュアルの構成案/台本を作成する
動画化するマニュアルや作成者が決まったら、実際に構成案/台本を作成していきます。目的(動画マニュアルで伝えたいこと)を達成するために、何が必要で、どのような流れで作業を行い、どこがポイントで、どこに注意が必要か要素を洗い出します。既存の文書マニュアルがある場合は、そちらを参考に作成することもできます。
また洗い出す過程で、マニュアル化しようとしている作業手順に改善ポイントはないか確認することもオススメです。作成した動画マニュアルは、従業員にとって1つの基準/標準となります。マニュアル作成段階で、作業品質やスピードを改善できるポイントも同時に見直しすることで、動画マニュアル運用後の業務改善も期待できるでしょう。
今回はサンプルとして「ロール台車の運び方」を、動画マニュアル化する進め方をご紹介します。
必要な要素を洗い出す
先ほど「活用シーンを5W1Hで整理する」の例で洗い出したように、このマニュアルの目的は【ロール台車の扱い方/危険性を理解し、誤った使い方による事故や労災を防ぐ】ことにあります。まずは、この目的の達成に必要な要素を整理しましょう。
整理するコツとして、作業のポイントや注意点を明確にすることが挙げられます。過去に起きたミスやヒヤリハットなどを参考にするとよいでしょう。
必要なもの |
ロール台車 |
作業の流れ |
ロール台車の準備、ロール台車を移動する、ロール台車を片付ける |
作業のポイント |
ロール台車を使用後は必ず所定の場所へ片付ける |
作業の注意点 |
ロール台車が空でも移動時は1段目を開く(閉じると台車が倒れやすく危険) |
注意が必要な作業 |
ロール台車の一段目を閉じる、1段目を閉じた状態でロール台車を移動する |
構成案を作成する
洗い出した要素を時系列順に並べて、動画マニュアルの構成案を作成します。構成をしっかりと固めずに撮影を進めてしまうと、編集中に「こんな素材が必要だった」「このアングルでは分からない」といった手戻りが発生することがありますのでご注意ください。
動画の長さは短く簡潔に、およそ1分程度を目安に構成を考えましょう。構成段階で長くなる見込みであれば、作業単位/注意点(正しい手順/NG例を分ける)といった項目で分割して作成することがオススメです。1分程度を推奨する理由は、後述の「動画の長さは1分程度にする」で具体的に解説しています。
構成案のイメージは以下の表をご覧ください。
カット |
工程/作業内容 |
撮影内容 |
1 |
オープニング |
正面から全体を撮影、今回の動画マニュアルについて説明する |
2 |
NG例:ロール台車の移動 |
正面から全体を撮影、台車が倒れやすいことを実演する |
3 |
ロール台車の1段目を開く |
正面から全体を撮影、1段目が見えやすいように意識する |
4 |
正しいロール台車の動かし方 |
正面から全体を撮影、どこを掴んで移動するか実演する |
台本を作成する
作成した構成案から、どこでどんなセリフやナレーションを入れるか/画像や資料を差し込むか、台本に落とし込みます。モデル役/ナレーション役となる方は、いざ撮影という場合に緊張してしまうケースもあるでしょう。事前にセリフを決めておくことで、安心して撮影を進められます。
また、事前に動画マニュアルのイメージを作り込むことに繋がるので、編集時の手戻りを防ぐ効果もあります。動画マニュアルの作成に慣れるまでは、しっかりと準備をした上で撮影に望むことをオススメします。
台本のイメージは以下の表をご覧ください。
カット |
工程/作業内容 |
セリフ |
1 |
オープニング |
ロールを移動/用意する時は必ず1段目を開きましょう |
2 |
NG例:ロール台車の移動 |
閉めた状態で移動するとロールが倒れてきてケガをしてしまいます |
3 |
ロール台車の1段目を開く |
必ず1段目を開いておくようにしましょう |
4 |
正しいロール台車の動かし方 |
【実演するのでセリフ無し】 |
撮影に必要な機材を準備する
動画の撮影には様々な機材が必要ですが、最初から全ての機材を揃える必要はありません。まずはカメラなど必要最低限を揃えて身近にあるものを活用しつつ、追加で必要だと感じた機材を後から揃えていきましょう。
動画マニュアルの目的は「業務の改善」にあるので、見栄えにこだわって高価な機材などを揃えないように気を付けましょう。その機材があることで、より伝わりやすい動画マニュアルを作れて業務改善につながるか?という判断軸は機材を準備しましょう。
今回は最低限必要な機材を3つの視点でご紹介します。
- カメラ
- マイク
- その他
カメラ
カメラは身近にあるスマートフォンなどのデジタル端末にある標準カメラで問題ありません。特殊な薬剤を使用しているような工場/医療の現場、粉塵対策が必要な工場/建築現場で動画を撮影したい場合は、耐久性の高いデジタルカメラの導入をご検討ください。
スマートフォンで問題ない理由、防水/防塵のオススメカメラは以下の記事で詳細に解説しています。こちらも併せてご覧ください。
▼関連記事▼
動画マニュアルを撮影するカメラはスマートフォンがおすすめな理由
マイク
撮影環境によっては、カメラに備え付けのマイクのみでの音声収録が難しい場合があります。周囲が騒がしい環境で撮影するケースが想定される場合、マイクは事前に用意することをオススメします。動画マニュアル作成ツール「tebiki」を使用する場合、音声上書き機能で撮影後に吹き替えることが可能なので、別途マイクを揃えなくても音声収録が可能です。
オススメのマイクや使い方は、以下の記事でそれぞれ解説しているのでこちらをご覧ください。
▼関連記事▼
・スマホ撮影で使えるおすすめのピンマイクと接続確認の方法
・無線マイクとスマートフォンを接続して動画を撮影する方法:iPhoneの事例をご紹介
・卓上マイクで会議の音声を録音する:おすすめのマイクをご紹介
その他
その他の機材として、撮影時の手ブレを防止/1人で撮影~モデルをやるといった場合、三脚や一脚を使用するカメラに併せて用意するといいでしょう。撮影環境が暗いという場合は、照明機材やレフ板を用意することをオススメします。
三脚を使用した撮影方法、1人で撮影~モデルを行う場合の機材は以下の記事をご覧ください。
▼関連記事▼
・スマホを使って一人で動画撮影!オススメの機材をご紹介します
・高さのある三脚台にスマホを装着して撮影!組み立て方や活用方法も解説
・スマホ三脚を壁に固定して、手元の作業や風景を撮影する
・一脚にスマホを装着して動画撮影!三脚との違いも解説
動画を撮影する
必要機材の準備ができたらいよいよ撮影です。準備した構成案と台本に沿って撮影を行います。スマートフォンで撮影する場合、パソコン上の画面操作を録画する方法、それぞれの詳細は以下の記事でもご紹介しています。
▼関連記事▼
・動画マニュアルの作り方 スマホ撮影の5つのコツ
・パソコン/スマホの画面録画(動画キャプチャ)方法とアプリ
今回は、これだけは押さえておきたい撮影のコツやポイントを4つご紹介します。
- 手ブレしないようにカメラを持つ
- カメラのズーム機能は使わず自分の身体を寄せる
- 画質は良くしすぎない
- モデル役には該当業務の中心的な人を選ぶ
コツ1:手ブレしないようにカメラを持つ
カメラはしっかり固定し、手ブレが発生しないようにしましょう。ブレがある動画マニュアルは注目すべき点が分かりにくいだけでなく、使用者の集中も削ぐような要素となります。
手で持って撮影をする場合、脇を締めて腕や手が揺れないように持つのがコツです。もしくは三脚を利用すると安定した状態で撮影ができます。
コツ2:カメラのズーム機能は使わず自分の身体を寄せる
カメラのズーム機能を使うと、手の小さなブレでも映像には大きなブレで残ってしまいます。また、ズームをすればするほど画質が荒くなり、撮影対象が見えにくくなるため動画マニュアルの撮影には使わないことを推奨します。
作業をしている手元の動きなど拡大して伝えたい場合は、カメラをズームするのではなく、自分の身体/カメラを撮影対象に近づけて撮影するようにしましょう。全体の様子を伝える「引き」の映像、伝えたい部分に注目させる「寄り」の映像、この2つを使い分けることがコツです。
コツ3:画質は良くしすぎない
『分かりやすい動画マニュアルにするなら、高画質の方が綺麗で伝わりやすいのでは?』と感じるかもしれませんが、動画マニュアルを編集/管理するときのことも考えなくてはいけません。
高画質で容量が大きい動画データでは、編集/ファイル送信/アップロードといった各工程で時間や手間がかかります。また、作成した動画マニュアルを社内サーバーに保管する場合、本数が増えていくにつれて社内サーバーを圧迫していくことになります。
そのため動画の画質は高くしすぎず、データ容量は調整することがコツです。スマートフォンで撮影する場合、基本は1,080pの解像度に設定されています。マニュアル用の動画であれば、720pの解像度でも問題なく使用可能です。動画ファイルのデータ容量を圧縮でき、作業効率が改善します。
▼関連記事▼
スマートフォンで動画撮影:画質設定 720pと1080pの違い
コツ4:モデル役には該当業務の中心的な人を選ぶ
マニュアル用の動画撮影にあたって、モデル役の動作や振る舞いが見本となります。そのため、モデル役を選ぶ際は該当業務の中心的な従業員を選び撮影することをオススメします。普段から新人教育を行っている人を選べれば理想的です。
教育を受ける側も撮影する場合は、新入社員に協力してもらえれば、現実に即した内容の動画を撮影できるでしょう。
動画を編集する
動画の撮影が完了し、マニュアルの素材が揃ったら編集作業を行いましょう。以下は、動画マニュアルの編集でよく行う編集の一覧です。マニュアルで伝えたいこと、分かりやすさに応じてそれぞれ使い分けましょう。
- 字幕の挿入
- ナレーションを入れる
- 〇や✕といった図形の差し込み
- 別の画像/動画の差し込み
- 不要な映像のカット
- 映像の一時停止
動画マニュアルをわかりやすく編集するコツは、後述の「サンプル動画/事例から学ぶ!わかりやすい動画マニュアル作成のコツやポイント」で詳しく解説しているので、こちらをご覧ください。
ここまでの流れや作成のコツを踏まえて作成された、サンプルの「ロール台車の運び方」の動画マニュアルは以下になります。短い動画ながらも、誤った手順/正しい手順が共に理解できるわかりやすい動画マニュアルに仕上がっています。
▼サンプル動画:ロール台車の運び方(音量にご注意ください)▼
- 動画マニュアルを作成するソフト/ツールの選び方を知りたい!
- 動画マニュアルを無料のソフトで作りたい!
- 簡単に動画マニュアルを作れるツールを知りたい!
このような方は、後述の章で詳しく解説しているので以下よりご覧ください。
>>ソフト/ツールの選び方を知りたい方はこちら
何で作るべき?動画マニュアル作成ソフト/ツールの選び方
>>作成ソフト/ツールを一覧で知りたい方はこちら
【無料/有料ツール別】主な動画マニュアル作成ソフト一覧と比較
作成した動画を一元管理する
動画マニュアルは作って終わりではありません。事前に設定したような活用シーン通りに運用できる管理体制を整え、目標を達成できるかが一番大切です。一方で、過去に動画マニュアルの運用がうまくいかなかった現場では、この管理~運用面で課題を抱えていました。
結論、動画マニュアルの管理には「動画の管理機能が備わっている動画マニュアル作成ツール」の使用がオススメです。その理由について、私たちが運営するWebメディア「現場改善ラボ」にて、課長職以上の会員の方100名に対して行った【動画マニュアル内製化の実態調査】の結果を踏まえてご紹介します。
▼動画マニュアルを作成/管理する方法▼
▼動画マニュアル作成の取り組みはうまくいきましたか?▼
▼うまくいかなかったと考える理由▼
この3つの回答結果から、動画マニュアル活用において以下の実態が分かります。
- 動画マニュアルを作成/管理する方法は「動画編集ソフト+社内サーバー」が最も多い(63.8%)
- 動画マニュアル活用する50%の会社が「うまくいっていない」
- うまくいかない1番の理由が「動画の管理(29.6%)」である
管理がうまくいかなかった声として『動画のデータ量が大きくすぐ保存上限に達する』『フォルダ管理が難しくて探せない』『バージョン管理ができない』といったものが挙げられました。
また、管理がうまくいかなかった方の管理方法を見てみると、70%の方が「社内サーバー」を使用している実態も明らかになりました。そのため、動画マニュアルを一元管理する方法として、社内サーバーはオススメできません。
『ならYouTubeを活用すればいいのでは?』と感じる方もいらっしゃると思います。多くの動画をアップロードできる、字幕の翻訳ができるメリットがある一方、以下のデメリットがあるため会社の動画マニュアルを管理する方法としては向いていません。
- 広告が表示されるため業務に適さない
- 動画の権利がGoogle側に譲渡される
- 教育の管理ができない
動画マニュアル運用でYouTubeを活用するメリットとデメリットは、以下の記事で詳しく解説しているので、YouTube活用をご検討の方はご覧ください。
▼関連記事▼
YouTubeで動画マニュアルは運用できる?メリットやデメリット、留意点などをご説明
以上を踏まえて、作成した動画を一元管理する方法としてはこれらの懸念点が解消できる「動画の管理機能が備わっている動画マニュアル作成ツール」の活用をオススメします。
動画マニュアルの管理に特化しているツールを使用することで、管理/運用ルールも定まって『ここにアクセスすれば見たいものが見つかる!』という状態にすることができます。
管理機能が備わっている動画マニュアル作成ツールについては、後ほど「【無料/有料ツール別】主な動画マニュアル作成ソフト一覧と比較」でご紹介します。
サンプル動画/事例から学ぶ!わかりやすい動画マニュアル作成のコツやポイント
ここまで、動画マニュアルを作成する流れを具体的に解説してきました。繰り返しになりますが、動画マニュアルはただ作成することが目的ではなく「誰が見てもわかりやすく内容が理解できる」状態にすることが重要です。
せっかく動画マニュアルを作成しても誰も見てくれないのであれば、動画マニュアルは形骸化し本来の業務改善は達成できません。わかりやすい動画マニュアルを作成することは、動画マニュアルを作成する目的達成のために非常に重要なポイントです。
ここからは、誰が見てもわかりやすいと感じられる動画マニュアルを作るコツについて、実際の事例やサンプル動画を交えて解説します。
より多くの動画マニュアルのサンプルを見たい方は、計65本のサンプル動画を紹介している以下の記事をご覧ください。
▼関連記事▼
【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説
あえてNG例も盛り込む
「マニュアル=正しい手順のみを盛り込む」と考えがちですが、動画マニュアルでは正しい手順だけでなく、あえて誤ったNG例を盛り込むことで、よりわかりやすく動画になります。
よくあるNG例ややってはいけないことも伝えることで、正しいこととダメなことが明確になり、そのポイントに注意を向けつつ作業することができるため、ヒューマンエラーを起因とした品質不良やポカミス、労働災害など品質面と安全面のトラブルを未然防止することができます。
実際にNG例も動画マニュアル化した事例/サンプルとして、新日本工機株式会社で運用されている動画マニュアルをご覧ください。
▼シールテープの巻き方 ~5つのNG例~(音量にご注意ください)▼
(「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)
見栄えにこだわりすぎない
マニュアルを作成する際に重視するべきポイントは、相手に伝わるかどうかです。動画=テレビ番組やYouTubeのように高品質なものをイメージするかもしれませんが、動画マニュアルにおいては高品質よりわかりやすさの方が優先です。
見栄えにこだわっていると、いつの間にか動画を作ること自体が目的となり、相手に伝わるかどうかが抜けてしまうケースがあります。動画の見栄えは、シンプルでわかりやすければ十分です。デザインや見栄えに時間をかけるよりも、マニュアルの内容を充実させることに時間をかけることをオススメします。
ここまでご紹介してきたサンプル動画「ロール台車の運び方」「シールテープの巻き方」をご覧いただければ、シンプルがゆえに注目ポイントが強調されていてわかりやすいことがご理解いただけるでしょう。
▼関連記事▼
新人教育マニュアルの作り込みすぎに注意!「相手に伝わるか」で作成時間を決める
動画の長さは1分ほどを意識する
動画マニュアルの長さは1分程度の短い時間をオススメします。なぜなら、長い動画マニュアルを作っても誰も見てくれないからです。集中して見てもらうためには、長くても2分から3分が限界でしょう。
業務の合間に動画マニュアルを見ようとしても、まとまった時間がないと長い動画は最後まで見れません。そのため「時間のあるときに見よう」と動画マニュアルを見るのが後回しになり、そのまま忘れられてしまいます。
さらに、長い動画は編集作業にとても手間がかかる、というデメリットもあります。30分の動画を編集するためには、何時間も編集を行う必要があります。さらに、編集完了後の動画の書き出しにも時間がかかるため、動画マニュアルは1分程度の長さがオススメです。
もしも1分程度に収まらない場合は、業務の手順を細かいステップに分けて動画を作成することをオススメします。短い動画なら空き時間に合わせて、必要な箇所だけ視聴できます。さらに、全体の業務手順も各動画のタイトルを見れば把握できるというメリットもあります。
テロップ/記号や一時停止/ナレーションを適度に使う
わかりやすい動画マニュアルを作るには、基本的な編集機能を用いて編集してみましょう。使用をオススメする機能は以下の3つです。
- テロップ(字幕)
- 記号や一時停止
- ナレーション
テロップ(字幕)作成
動画に字幕を入れることで内容を補足することができるため、よりわかりやすい動画マニュアルにすることができます。テロップでは新人が見ても理解できるように、専門用語や長文を用いないようにすることがコツです。
テロップは短く簡潔にすることによって、誰が見てもわかりやすい動画マニュアルになります。以下は字幕を中心に作業のポイントを伝えている動画マニュアルのサンプルです。
▼豚挽き肉 中(音量にご注意ください)▼
(「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)
記号や一時停止
動画の中で、重要な箇所を一時停止で強調することでよりわかりやすくします。補足として記号を用いることで、具体的に注目してほしい部分を視覚的に伝えることができます。
もしも外国人が多い現場の場合、用いる記号はチェックマークや✕といった、言葉や文化の違いがあっても意味がわかるものを使用しましょう。以下は記号や一時停止機能を活用しているサンプル動画です。
▼フォークリフトの基本動作(禁止事項)(音量にご注意ください)▼
(「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)
ナレーション
動画に、ナレーションを追加することで、聞き取りやすく詳しい解説を追加することができます。音声のポイントとして、きれいに録音する/滑舌よくシンプルに話す/抑揚をつけるといったことが挙げられます。
以下は実際にナレーションで作業内容の補足をしているサンプルの動画です。
▼介助者2人でベッドからストレッチャーへの移乗(音量にご注意ください)▼
(「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)
当たり前のことも盛り込む
動画作成者からすると当たり前に思っていることも動画マニュアルに盛り込むことをオススメします。特に新人教育向けの動画マニュアルでは、経験者が知っていて当たり前のことも知らないケースが多いです。
知らないことがあると理解度の低下に繋がってしまうため、初めて作業をする人でも動画マニュアルを見ながら1人で作業ができるように視聴者目線で作成することがコツです。
定期的な見直し/修正をする
動画マニュアルは社内に展開して終わりではありません。展開した後に集まった意見を元に、動画の改善を重ねることが、誰でも分かりやすく「活用される動画マニュアル」を作成するためには重要です。そのため、最初から完璧な動画マニュアルは目指さず、早く社内に展開して改善点を集めることがオススメです。
作業手順の変更、製品仕様の変更など、様々な理由で動画マニュアルの更新が必要になります。そのため、マニュアルは作成すれば完成ではなく、更新し続けなければ内容が古くなり、使われなくなってしまいます。
マニュアル作成は、ゴールではなく改善を重ねるためのスタート地点に過ぎません。継続的に動画マニュアルの改善を重ねていくことがコツです。
▼関連記事▼
・マニュアル作成のコツ:最初から完璧を目指してはいけない6つの理由
・【マニュアル改訂方法】表紙の書き方から履歴の残し方まで!目的も解説
何で作るべき?動画マニュアル作成ソフト/ツールの選び方
ここまで、動画マニュアルを作る流れやコツを詳細に解説してきました。本章では動画編集の工程など、動画マニュアルを作る手段であるソフト/ツールの選び方を詳しくご紹介します。
主に、以下の4つの視点で動画マニュアル作成ソフト/ツールを選ぶことをオススメします。『動画マニュアルが作れるツールを知りたい!』という方は、後述の「【無料/有料ツール別】主な動画マニュアル作成ソフト一覧と比較」もご覧ください。
- 動画編集未経験者でも簡単に作れるか?
- 必要な機能やサポートが揃っているか?
- 動画の管理もセットで行えるか?
- 費用対効果が伴っているか?
動画編集未経験者でも簡単に作れるか?
動画マニュアルをメインで作るのは、基本的にはマニュアル化する業務の理解/知見が深い人を推奨しています。なぜなら、業務に知見がある人の方が編集時に強調すべき点を動画マニュアルに落とし込めるからです。そのため、動画編集をしたことがない方でも、直感的に操作ができるソフトか事前に確認しましょう。
「社内に動画編集できる人がいるから任せていいのでは?」と感じる方もいるかもしれませんが、作成者が属人化すると業務負荷が特定の人に集中する弊害が生じます。そのため、動画マニュアルは誰でも作れるように未経験者でも操作が簡単なツールを選びましょう。
▼関連記事▼
マニュアルは誰が作るのが正解?新人や派遣に依頼して良いのか
必要な機能やサポートが揃っているか?
動画マニュアル作成や管理を行う上で、自社が取り組みたいことによって必要な機能が変わってくるでしょう。特にはじめて動画マニュアルを作る方は、運用支援もサポートしてもらえるような体制があると安心です。自社にとってどんな機能が必要か?それを叶えられるソフト/ツールはどれか?という視点で選びましょう。
参考として、別記事「動画マニュアル作成ソフト10選を比較!選び方、活用事例やサンプルも解説」でご紹介している、機能面の比較項目を以下に記載します。
- 数百本近く作成したときの検索性はどのようになるか?
- 公開範囲を設定できるか?
- 旧バージョン/新バージョンでバージョン管理ができるか?
- 動画マニュアルの閲覧状況を可視化できるか?
- ネットワーク環境が整ってない環境でも閲覧できるか?
- 動画の翻訳機能が整っているか?
- 早送りやスロー再生ができるか?
- 5秒スキップなど見たい作業をピンポイントで見返せるか?
動画マニュアルの管理もセットで行えるか?
先ほど「作成した動画を一元管理する」でご紹介したように、動画マニュアルは作って終わりではなく、管理体制も整えることで効果的な運用が実現できます。ぜひ、ソフト/ツールの選び方でも管理面の機能に注目しましょう。
特に「動画のアップロード本数の上限」や「管理画面の分かりやすさ」に注目することをオススメします。
費用対効果が伴っているか?
動画マニュアル作成に特化したソフトやツールを導入する場合、金銭的なコストが発生します。単純なツールの費用が高い/低いで判断するのではなく、想定される導入効果と照らし合わせて確認をしましょう。
費用対効果をシミュレーションする場合、以下のような要素で洗い出すことをオススメします。
- 新人に対する教育工数:〇時間/月
- 社内問い合わせ対応:〇時間/月
- 紙や文書マニュアルの作成工数:〇時間/月
上記のような業務に割かれている人件費を掛け合わせることで、動画マニュアル作成ツール導入による費用対効果を簡易的にシミュレーションできます。また、上記の時間を価値を生む活動に集中できていた場合の売上も、機会損失コストという形で洗い出すことで、より精緻な費用対効果を洗い出せます。
私たちtebikiは、作業ミスによる品質不良を減らす場合やマニュアル翻訳コストを削減するケースなど、皆さんの目的に合わせた費用対効果のシミュレーション算出をお手伝いすることも可能です。お悩みの方は以下よりお気軽にご連絡ください。
【無料/有料ツール別】主な動画マニュアル作成ソフト一覧と比較
先ほどご紹介した動画マニュアル作成ソフト/ツールの選び方を踏まえて、ここからは具体的な作成ソフトの一覧と比較をしていきましょう。
『まずは無料でできる範囲で取り組みたい』という方もいらっしゃると思うので、無料/有料ツール別にご紹介します。
無料で動画マニュアルを作れるソフトやアプリ
まずは無料で動画マニュアルを作れる手段をご紹介します。しかし無料ソフト/ツールの場合、機能面が限定的/作成者が属人化しやすい/管理~運用面の課題を解消できないことは念頭に置いておきましょう。
今回は動画マニュアル作成で使える、代表的な無料ソフト/アプリを4つご紹介します。
- パワーポイント/Googleスライド
- Zoom
- Windowsフォトアプリ(Microsoftフォト)
- iMovie
パワーポイント/Googleスライド
皆さんも身近でお使いになっているパワーポイントやGoogleスライドを使うと、比較的簡単に動画マニュアルの作成が可能です。プレゼンテーション形式で収録することで、簡易的な動画マニュアルを作成することが可能です。
パワーポイントやGoogleスライドを活用した、動画マニュアルの具体的な作り方は以下の記事でご紹介しています。
▼関連記事▼
・パワーポイントを活用して動画マニュアルを作成する方法と手順【Windows版】
・Googleスライドを活用して動画マニュアルを作成する方法と手順【Windows版】
Zoom
パワーポイントやGoogleスライドを活用し、Zoomで収録をすることで研修動画の整備が可能です。Zoomによる収録方法は以下の記事で詳しく解説しています。
▼関連記事▼
Zoomを活用してパワーポイントのプレゼンを録画する方法
Windowsフォトアプリ(Microsoftフォト)
Windowsフォトアプリを活用することで、撮影した動画を編集することが可能です。(Windows11をお使いの方は「Microsoftフォト」です)基本的な動画のカットやスローモーション、字幕作成など、動画マニュアル作成に必要最低限な機能が揃っています。
Windowsフォトアプリを活用した動画編集方法は、以下のページで具体的に解説しています。
▼関連記事▼
Windowsフォトを活用した動画編集方法
iMovie
iMovieもWindowsフォトアプリ同様に、動画マニュアル作成に必要な機能が揃っているソフトです。iMovieを活用した動画編集方法は、以下のページで解説しています。
▼関連記事▼
iMovieで動画編集する方法一覧
代表的な動画マニュアル作成ソフト一覧とおすすめツール
ここからは有料の動画マニュアル作成ソフト一覧をご紹介します。本記事では、一覧の中でもおすすめのツールを詳しく解説します。
代表的な動画マニュアル作成ソフト一覧
動画マニュアルの作成や管理が行える代表的なツールは以下の10個です。
- tebiki
- VideoStep
- VideoTouch
- ABILI Clip
- Teachme Biz
- COCOMITE
- Dojo
- トースターチーム
- viaPlatz
- shouin+
それぞれのツール概要や運営会社、比較内容は以下の記事で具体的に解説しているので、こちらも併せてご覧ください。今回はこの中でも、動画マニュアル作成~管理に特化したおすすめツール『tebiki』を次にご紹介します。
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動画マニュアル作成ソフト10選を比較!選び方、活用事例やサンプルも解説
動画マニュアル作成/管理に特化したおすすめツール『tebiki』とは?
私たちは、クラウドでかんたんに動画マニュアルを作成/管理が行える現場教育システム「tebiki」をご提供しています。
tebikiは動画マニュアルの作成/管理だけでなく、いつ誰が何の動画マニュアルを見たか分かる組織レポート機能や、テスト機能を活用した従業員の習熟度チェックまで行える現場教育を改善するクラウドサービスです。
<tebikiで解決できる課題一例>
- 技術伝承が進まない
- 多能工が進まない
- 離職率が高い
- 紙マニュアルの作成が大変
- 外国人スタッフの教育が進まない
- OJTが業務を圧迫している
- 業務品質がバラつく
- 教育の進捗確認/管理ができない など
tebikiは上記のような課題を数多く解決してきた実績があります。『tebikiが解決してきた課題と効果を詳しく知りたい』という方は、後述の「動画マニュアル導入で業務改善を進めている企業事例」をご覧ください。
tebikiの編集画面は、教育に必要な機能を厳選することでPCに慣れていない方/動画編集未経験の方でも動画マニュアルをかんたんに作成ができます。普段のOJTを動画に撮るだけで、音声は自動で字幕として自動生成されるため、文字/写真ベースの紙マニュアルでは伝えられなかった現場ノウハウを可視化できます。字幕は100を超える国と地域に言語に翻訳が可能なので、外国人教育の手段としても活用が可能です。
tebikiのサービス概要をより詳細に知りたい方は、こちらからtebikiにお問い合わせいただくか、以下のバナーをクリックしてサービス資料をご覧くださいませ。
動画マニュアルは映像制作会社への外注/代行依頼はおすすめできない
ここまで動画マニュアルを自前で作るツールや流れを具体的に解説してきました。ご覧の方の中には『思ったより工数が多いから外注した方が楽では…?』と考えた方もいるかもしれませんが、自社で使う動画マニュアル制作の外注/代行はおすすめできません。
なぜ外注や代行がおすすめできないのか詳しくご紹介します。
外注/代行をおすすめできない3つの理由
動画マニュアル制作の外注や代行をおすすめできない理由として、以下の3つが挙げられます。
- 動画化する作業のコツやポイントを作業者以外は正しく伝えられない
- 完成した動画マニュアルが現場で実際に役立つまでには改善が必要
- 作業手順に変更があった際に追加コストが発生する
自前で内製すると手間がかかるデメリットはあるものの、上記のような外注/代行のデメリットと比較すると小さいものと言えます。この3つの理由について、より具体的な解説を見たい方は以下の記事をご覧ください。
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動画マニュアルの制作は内製と外注/代行どちらがオススメ?
制作を外注する場合の予算相場
動画マニュアルの内製で取り組むか、外注で取り組むかの比較ポイントの1つがコストです。映像/動画制作会社に外注する際、費用項目は企画/制作/編集の3つに大きく分けられます。動画マニュアルの場合、合計すると30万円~50万円を予算相場と見ておくとよいでしょう。
映像制作会社へ依頼する場合の料金相場について、以下の記事で詳しく解説しています。
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動画・映像制作会社の料金相場|費用を抑えるポイントも
動画マニュアル導入で業務改善を進めている企業事例
ここからは、動画マニュアルを活用して業務改善を進めている企業事例をご紹介します。今回ご紹介している事例は、全て現場教育システム「tebiki」を活用しているケースです。
『より多くの事例やサンプル動画を見たい』『厳選されている事例を効率的に知りたい!』という方は、別記事「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」か、活用事例と効果を厳選している以下の資料をご覧ください。
業務手順を動画で標準化!作業ミスによる品質不良を9割削減:児玉化学工業株式会社
児玉化学工業株式会社は、プラスチック材料を活用した住宅設備や自動車向けの設備を製造している会社です。製造現場で動画マニュアルを活用したことで、業務手順が従業員に理解されやすくなり作業ミスによる品質不良が9割削減しています。
▼インタビュー動画:児玉化学工業株式会社▼
動画マニュアル活用前の課題 |
動画マニュアル活用後の効果 |
・紙のマニュアルや手順書では作業内容が伝わらない ・部品ごとに手順書があり数や作成工数が膨大に ・外国人従業員に対する教育内容が伝わらない ・社内ルールが明確になっておらず手順書が形骸化 ・OJTによる教育も人によって内容が異なる |
・作業を視覚的に伝えられ作業ミスが大幅に減る ・紙の手順書と比較し作成工数が1/3に ・tebikiの翻訳機能で母国語で学べるように ・ルールが明確になり教える手間も減る |
児玉化学工業株式会社の具体的な動画マニュアル活用事例を知りたい方は、以下のインタビュー記事を併せてご覧ください。
▼インタビュー記事▼
手順書作成の工数は紙の1/3になったと思います。動画で作るのはかんたんだし、学ぶ側にもわかりやすいですよね。
動画マニュアル作成時間が75%削減!:タマムラデリカ株式会社
タマムラデリカ株式会社は、大手コンビニエンスストアの専門工場として食品の開発製造を行う会社です。教育改善を目的に動画マニュアル活用に取り組む中、tebikiを活用したことで動画マニュアル作成時間が従来の75%まで短縮しています。
▼インタビュー動画:タマムラデリカ株式会社▼
動画マニュアル活用前の課題 |
動画マニュアル活用後の効果 |
・動画編集ソフトは作業が難しく作成が追い付かない ・動画マニュアル作れる人が3人ほどしかいなかった ・紙マニュアルやOJTでは細かい動きが伝わらない ・マニュアルの多言語化で翻訳工数が大きな負担に ・社内ルールが明確になっておらず手順書が形骸化 ・OJTによる教育も人によって内容が異なる |
・tebiki活用で動画作成が1時間⇒15分に短縮 ・tebiki導入後は20名近くが動画を作れるように ・動画を見れば細かい動きが「わかる」状態に ・tebikiの翻訳精度が高く内容が伝わるように ・新人がOJTなしでも基本操作を取得できるように |
タマムラデリカ株式会社の具体的な動画マニュアル活用事例を知りたい方は、以下のインタビュー記事を併せてご覧ください。
▼インタビュー記事▼
動画マニュアル作成時間が75%削減!教育体制を強化し、お客様に喜ばれる商品を提供したい
従業員の業務品質の標準化と多能工化を実現:東急リゾーツ&ステイ株式会社
東急リゾーツ&ステイ株式会社は、ホテルやゴルフ場、別荘地など全国100を超えるレジャー施設を運営している会社です。動画マニュアルを活用することで、各従業員の業務品質を標準化しつつさまざまなオペレーションを1人がこなせる状態を目指し、働き方改革実現に向けた環境を整えています。
動画マニュアル活用前の課題 |
動画マニュアル活用後の効果 |
・業態や従業員ごとにサービスレベルがバラつく ・施設ごとで作業標準が異なっていた ・働き方改革に向けて1人あたりの労働時間削減が急務 ・業務が人によって属人化していた |
・業態や施設ごとに異なるマニュアルを統一化 ・業務のバラつきを解消し標準化や平準化に繋がる ・1人ができる仕事の幅が拡がり業務負荷が低減 |
東急リゾーツ&ステイ株式会社の具体的な動画マニュアル活用事例を知りたい方は、以下のインタビュー記事を併せてご覧ください。
▼インタビュー記事▼
従業員数2,500人超・全国100を超える施設で業務の平準化と多能工化を推進。
動画マニュアルとは?メリットや種類
動画マニュアルとは、業務手順やツールの操作方法といったマニュアルを動画で解説したものです。「マニュアル動画」とも表記されることがありますが言葉の意味は同じです。
文字情報やOJT等の口頭では伝えにくい、動きが伴う作業を視覚的に分かりやすく伝えられることが特徴です。そのため、業務ノウハウに「動き」が関わる業界や業種で活用がオススメです。
<動画マニュアル活用がオススメの業界>
- 製造業
- 流通業
- 建設業
- 小売業
- サービス業 など
特に製造業は2024年現在、動画マニュアルの活用が進みつつある業界です。私たちが運営する、製造業に従事する方を中心に会員として抱えるWebメディア「現場改善ラボ」にて、課長職以上の会員の方に行ったアンケートでは、100名の回答者のうち43名が『作成経験がある』と回答しており、少なくない現場で動画マニュアルが活用され始めている様子が伺えます。
動画マニュアルのメリットとデメリット
さまざまな業界や業種で活用され始めている動画マニュアルですが、実際にどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?ここでは 、メリットとデメリットをそれぞれ簡単にご紹介します。
具体的に内容を知りたいという方は、今回取り上げるメリット/デメリットをより深く解説している以下の記事をご覧ください。
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動画マニュアルを活用すべき?導入するメリットとデメリットを解説
動画マニュアルの主な5つのメリット
- 文字や写真で表現できない三次元的な動きを伝えられる
- 人や時間といったリソース/コスト削減につながる
- 教育内容のバラつきがなくなる
- 言語の違いで理解度が左右されない
- いつ・どこでも業務内容を確認できる
動画マニュアルの主な4つのデメリット
- 動画編集ソフトを使いこなすのが難しい
- 作成者によってマニュアルの質が左右される
- 閲覧状況や内容の習熟度合いを可視化できない
- マニュアル管理に負担がかかる
動画マニュアルにはデメリットもありますが、動画マニュアル作成に特化したツールを活用することで解消することが可能です。「ツールの選び方を知りたい!」「どんなツールがあるのか知りたい!」という方は、それぞれ以下の章をご覧ください。
>>「ツールの選び方を知りたい!」という方はこちら
何で作るべき?動画マニュアル作成ソフト/ツールの選び方
>>「どんなツールがあるのか知りたい!」という方はこちら
【無料/有料ツール別】主な動画マニュアル作成ソフト一覧と比較
動画マニュアルの種類や活用シーン
「動画マニュアルの主な5つのメリット」でご紹介した通り、動画マニュアルは動きを伝える場合や口頭で説明しにくい場合に効果的です。そのため以下のような種類のマニュアルや場面で活用されています。
- 作業手順を伝える『業務マニュアル』
- 研修やOJTのフォローをする『教育マニュアル』
- コミュニケーション方法を伝える『接客/営業マニュアル』
- ツールの操作方法を伝える『製品マニュアル』
- 製造現場で工程を伝える『作業手順書』
ここからは各種の概要や特徴について解説していきます。
作業手順を伝える『業務マニュアル』
業務マニュアルとは、業務における手順やルールを整理し、誰でも一定の作業品質で業務を進められるようにまとめたものです。
業務マニュアルを動画化することで、使用者は作業手順の動きや流れを視覚的に学びつつ、ナレーションなど音声による補足情報を得ることが可能です。また、動画によって業務マニュアルを分かりやすくすることで、管理者によるフォローや質問対応といった工数が減り、現場の業務効率化にも繋がります。
業務マニュアルの概要や作成の流れ、コツについては以下の記事で詳しく解説しています。
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業務マニュアルの作り方は?初めてでもわかりやすく作るコツやポイントも解説
研修やOJTのフォローをする『教育マニュアル』
ご自身が新人だった頃を思い出してみてください。恐らく、1度の研修やOJTで100%業務を理解できた方はほぼいらっしゃらないと思います。そして分からない点があっても『忙しそうだしトレーナーには聞きづらい…』と、1度は感じたことがあるはずです。研修やOJTで伝える内容や、過去よくあった質問を教育マニュアルとして整えることで、業務内容を見直しできる体制が整えられます。
また2024年現在、新人として入ってくる若手は、子どもの頃からスマートフォンといったデジタル端末に馴染みがあります。情報収集手段としてYouTubeといったプラットフォームを介して、動画を活用している世代でもあり、動画からのインプットにも慣れています。
私たちが普段、さまざまな業界の現場教育をご支援させていただく中でも、実際に若手から『まだ紙のマニュアルを使っているんですか?分かりにくいですね…』とコメントがあったと教えていただきました。この内容を踏まえると、教育シーンで動画マニュアルが効果的といえます。
教育マニュアルの概要や作り方、注意点については以下の記事で詳細に解説しています。
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新人教育マニュアルの効果的な作り方を解説!現場と新入社員が満足する簡単な方法とは
コミュニケーション方法を伝える『接客/営業マニュアル』
接客場面や営業時の対応方法を動画マニュアル化すると、実際の動作や会話シーンを視覚的に示せるため、理想的な対応を使用者に伝えやすいです。また音声でも伝えられるため、声の抑揚など文字や言葉では伝えられないリアルな情報が伝えられるので、接客/営業マニュアルの動画化がオススメできます。
今回は実際に、接客時や営業シーンにおける動画マニュアルのサンプルを2つご覧いただきましょう。これらは動画マニュアル作成ツール「tebiki」を使用し、現場の方が作成された接客マニュアルと営業マニュアルです。
▼サンプル動画:接客マニュアル(株式会社かめや様)▼
(「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)
▼サンプル動画:営業マニュアル(テンプスタッフフォーラム株式会社様)▼
(「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)
このように動画マニュアルを活用することで、動作や表情、声のトーンなどイメージしやすくなります。
ツールの操作方法を伝える『製品マニュアル』
操作方法という情報は動きを伝えることです。「動画マニュアルの主な5つのメリット」でご紹介したように、三次元的な動きを分かりやすく伝えるため製品マニュアルに動画を活用することもオススメです。
今までは商品の購入者向けに取扱説明書を紙やPDFデータを用意することが多かったですが、顧客満足度向上や顧客自身で自己解決へ導く(問い合わせを減らす)などを目的に動画マニュアルを活用するケースが増えています。
製造現場で工程を伝える『作業手順書』
製造現場でマニュアルに近い形で運用されているのが作業手順書で、こちらも作業手順といった動きを動画で伝えることで内容が分かりやすくなります。
熟練者が持つ細かい動きや作業のニュアンスといったノウハウを、スキル保有者の言語化力に左右されず作業手順書に落とし込むことができるので、技術伝承/技能伝承といった目的でも活用可能です。
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マニュアルとは:「作業手順書」「SOP」等の類語との意味の違いや英語の呼び方など
まとめ
今回の記事では、初心者でも失敗しない動画マニュアル制作ノウハウについて、数々の動画マニュアル運用を支援してきた私たちtebikiのノウハウを凝縮してご紹介しました。
動画マニュアルには、現場のノウハウを見える化できる、短時間で理解できる、外国人スタッフでも理解しやすいといったメリットがたくさんあります。記事内で解説した動画マニュアルの作り方やコツ、ツールの選び方を参考にすれば、現場で活用されるわかりやすい動画マニュアルを作成できます。
また、tebikiには、動画編集だけでなく、社内共有にも便利な機能が備わっています。動画マニュアルの作成に役立つtebikiを活用し作成してみてはいかがでしょうか?
今すぐクラウド動画教育システムtebiki を使ってみたい方は、デモ・トライアル申し込みフォームからお試しください。