2024.3.22 マニュアルの作り方

【テンプレあり】OJTマニュアルの作り方!作成手順や基本項目を解説

tebikiサポートチーム
執筆者:tebikiサポートチーム

製造/物流/サービス/小売業など、数々の現場で動画教育システムを導入してきたノウハウをご提供します。

あなたの職場では、OJTの際にOJTマニュアルを使っていますか?OJTマニュアルがあれば、OJT指導を初めて行う人も・教わる人も、スムーズにOJTを進められます。

この記事では、OJTマニュアルとは何かをわかりやすく解説します。また、そのまま使えるOJTマニュアルのテンプレートや作り方、学習者の理解度を高めるおすすめのツールもご紹介します。

また、教育を目的とするようなOJTマニュアルの場合、業務や作業の流れが視覚的に分かる「動画マニュアル」がおすすめです。動画マニュアルを活用することで、どれほど効果的かつ効率的に教育を行うことができるのかは以下のマンガをご覧ください。

目次

OJTマニュアルとは?作成する重要性

OJTとは、On the Job Trainingの略であり、実際に業務を行いながら仕事のスキルを習得していく教育方法です。一般的には、業務の習得に必要な期間中に、先輩従業員が教える人の横について指導しながら実際の業務を行うスタイルが多いでしょう。

OJTをスムーズに行うために、以下の2種類のマニュアルがあると理想的です。

  • 教える側のための「指導者用のマニュアル」
  • 教わる側のための「学習者用のマニュアル」


OJTマニュアルという名前ではなくとも、2種類もしくはどちらかのマニュアルを使っている企業が多いのではないでしょうか。この2種類のOJTマニュアルについて、記載される内容やそれらの重要性などをご紹介します。

本記事では、さまざまな種類のマニュアルが登場していきます。それぞれの違いは以下の記事で解説しているので、こちらもご覧ください。

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マニュアルとは:「作業手順書」「SOP」等の類語との意味の違いや英語の呼び方など

「指導者用」マニュアルの内容と重要性

指導者用マニュアルは、OJTを行う指導者に向けて目的や教え方を解説するものです。たとえば、以下のような内容を解説したマニュアルになっているケースが多いです。

  • OJTによって、教わる側をどのレベルまで育てるのか
  • どのようなコミュニケーションをとって育成すると効果的か


指導者と言っても、その経験値はさまざまです。ついこの間まで新人だった人や、業務には慣れているものの後輩指導をしたことのない人もいるでしょう。OJTは、人材育成という重要なミッションですので、
OJTを実践する前に指導方法を理解してもらうことは重要だと言えます。

「学習者用」マニュアルの内容と重要性

学習者用マニュアルは、OJTを受けながら実際に行う業務について解説するものです。業務マニュアルとも呼ばれます。具体的には、以下の内容について詳しく記載されることが多いです。

  • 業務の概要や流れ
  • 手順
  • 必要なツール


OJTを受けたものの、1回では覚えきれないこともあるでしょう。また、先輩が説明していないイレギュラーなケースに遭遇することもあるかもしれません。業務について網羅的に説明したマニュアルがあれば、覚えていない部分を補足できたり、先輩が不在のときに参照したりできるため、学習者用マニュアルは
従業員の早期育成のために重要な存在と言えます。

OJTマニュアルの作り方【基本項目】

OJTマニュアルとは?作成する重要性』でご説明した通り、OJTマニュアルには、指導者用と学習者用の2種類があります。ここでは、それぞれにはどのような内容を盛り込むべきかをご紹介します。

「指導者用」マニュアルの基本項目

指導者用マニュアルに盛り込まれる基本的な項目をご紹介します。 指導者用マニュアルのベースは、全社共通の内容で作成し、必要があれば部署ごとに内容を削除・追加するとより使いやすくなるでしょう。

  • OJTの目的
  • OJTの目標の決め方
  • 指導者の役割
  • トレーニング内容とスケジュール
    - 習得してもらうレベルや、OJTを行う期間
  • 学習者へのフィードバック方法やコミュニケーションのヒント
    - コーチング、褒め方など
  • 注意事項
    - ハラスメントなどNGとなるケース
  • 連絡先情報
    - OJTについて問い合わせる人事部などの連絡先

 

「学習者用」マニュアルの基本項目

学習用マニュアルに盛り込まれる基本的な項目をご紹介します。学習用マニュアルは、業務ごとに内容が異なります。部署ごと・担当業務ごとに盛り込む項目を決めると学習者が理解しやすいマニュアルになるでしょう。

  • 業務の目的や概要
  • 業務スケジュール
    - 1か月単位の業務の流れや年間スケジュール
  • 業務手順
  • 必要なツール
    - ツール、システム、アプリケーションなど
  • 過去の事例や注意点
  • よくある質問
  • 連絡先情報
    - 業務上の関係部署の連絡先

OJTマニュアルの作り方【作成手順】

OJTマニュアルの基本的な作成手順は、以下の通りです。

  1. マニュアルにまとめる内容を洗い出す
  2. 利用するツール、フォーマットを決める
  3. マニュアルの作成者を決める
  4. 作成スケジュールを計画する
  5. マニュアルの骨子を作成する
  6. 骨子をもとに内容を肉付けする


以下の記事では、各手順における具体的な内容やコツをより詳しく解説しています。こちらもご覧いただくと、より分かりやすいマニュアルを作ることができるので併せてご覧ください。

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マニュアル作成『基本のき』5つのコツや手順、作成例やアプリ・ツールを徹底解説!

1. マニュアルにまとめる内容を洗い出す

指導者用マニュアル、学習者用マニュアルに入れたい内容を洗い出します。『OJTマニュアルの作り方【基本項目】』でご紹介した基本項目を参考に、必要な項目を決めるとスムーズです。

2. 利用するツール、フォーマットを決める

OJTマニュアルをどのような形で、指導者・学習者に使ってもらうかを決めましょう。

  • 紙で製本したマニュアル
  • パソコンで閲覧できる文書マニュアル
  • 動画マニュアル


上記のような形式があります。どの形式にするのかによって利用ツールが変わりますが、マニュアル作成や運用、管理のことを考えると「
動画マニュアル」によるフォーマットが推奨です。

動画マニュアルがおすすめの理由は、後述の『理解度を高めるツールとして「動画マニュアル」もおすすめをご覧ください。

3. マニュアルの作成者を決める

指導者用マニュアルは、部署共通の内容になることから、人事部などの人材育成方針を決定する部署が作成すると良いでしょう。一方で、学習者用マニュアルは各部署で作成すると良いでしょう。その中で、誰が作るか決めてください。

以下の記事は、部署の中で「誰がマニュアルを作るのが良いか」、考え方をご説明していますのでぜひご覧ください。

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業務マニュアル作成の最初の手順:「誰が作るか」作成者を決める

4. 作成スケジュールを計画する

OJTマニュアルの作成にかかる時間を計算し、スケジュールを作ります。通常業務もあるでしょうから、無理のないペースで作成できるよう、繁忙期を避けて計画すると良いでしょう。

5. マニュアルの骨子を作成する

OJTマニュアルに記載する内容を、本の目次のように並べていき、骨子を作りましょう。

骨子は、どのような順番で説明するとわかりやすいかを考えて作ることをおすすめします。とくに、学習者用の場合、覚えることが多いため、「業務を初めて行う人にとって頭に入りやすい順番」になるよう心がけましょう。

骨子が不十分だと、必要な情報が抜け落ちてしまいます。マニュアル作成の軸となる作業だと認識し、抜け漏れのないように作りましょう。

6.骨子をもとに内容を肉付けする

マニュアルの肉付けを行う際は、「使う人の視点で内容や言葉を考える」ことが重要です。OJTの対象者は、新入社員であることが多いでしょう。つまり、専門知識や社内用語などを知りません。知識がある前提で内容の肉付けを行うと、使いにくいマニュアルになるので注意しましょう。

ここまでOJTマニュアル作成の手順を解説しましたが、動画を活用すれば普段の作業風景を撮影するだけで、内容洗い出し/骨子作成/肉付けの工数を削減して効率的な作成が可能です。

わかりやすいOJTマニュアル作成のためのポイント

OJTマニュアルがわかりやすい内容であれば、指導者も学習者もスムーズにOJTを行えて、人材の早期育成にもつながります。わかりやすいOJTマニュアルを作成するためには、3つのポイントを理解しておきましょう。

  • 見出しだけで内容がわかるようにする
  • 文字だけで説明しようとしない
  • 完璧を目指さない


こちらでご紹介しているコツは、以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

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伝わるマニュアルの作り方:すぐに実践できる4つのポイント

見出しだけで内容がわかるようにする

OJTマニュアルを読む人は、OJTのやり方や業務について詳しくない人です。そういった人が、「先を読み進めよう」という気持ちになるようなわかりやすい見出しにすると、活用されるOJTマニュアルになります。

また、見出しだけで内容がわかると、復習する際にどこの箇所を読めば良いか一目瞭然でしょう。

▼「悪い」見出し例と「良い」見出し例 ▼

悪い見出し例

 接客対応について

良い見出し例

 接客時の基本対応からレベルを向上させるコツ

 

文字だけで説明しようとしない

文字だけで、すべての内容を説明しないようにしましょう。OJTマニュアルを作成する人は、OJT指導や業務について詳しい人であり、知っていることを言語化しやすい人でもあります。しかし、詳しくない人にとって、文字だけではイメージしにくいこともあるでしょう。

写真/動画/表/イラストなどを用いて、一目見ただけでイメージできるようにすると、わかりやすいOJTマニュアルになります。

完璧を目指さない

最初から完璧なOJTマニュアルを作らなくてはならない、と肩肘を張らないようにしましょう。

指導者用マニュアルは、教わる側の状況や経験値によって指導方法はさまざまです。学習者用マニュアルは、できるだけ抜け漏れなく内容を洗い出しても、イレギュラーなケースを完璧に反映させるのは難しいでしょう。「完璧に」ではなく「できる限り」を合言葉に取り組んでみましょう。

マニュアルは育てていくものです。運用する中で、使用者にフィードバックをもらい、改善を重ねることをおすすめします。そうすることで、誰でも使いやすいマニュアルになるでしょう。

業務効率化!OJTマニュアルのテンプレート

今回ご紹介した項目がそのまま使える、OJTマニュアルのExcelテンプレートをご用意しました。以下のフォームよりtebikiのメルマガにご登録いただくと、Excelのテンプレートをダウンロードいただけます。

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ただマニュアルを作るだけでは意味なし…効果的な運用方法とは

OJTマニュアルは、作ればそれで終わりというわけではありません。使い続けていくために、内容を見直して改善点があれば修正し、古くならないよう維持していく「運用」が大切です。

使い続けられるOJTマニュアルを作るためには、以下の修正を継続的に行いましょう。

  • 使用者に感想をもらい、構成や説明文を見直す
  • 手順変更などがあったら、最新のものに書き直す

また、近年、ITの進化とともにマニュアルも進化しています。紙だったマニュアルを、パソコンやタブレットなどで閲覧できる「動画のマニュアル」に変更している企業も増えつつあります。

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活用される社内マニュアルの作り方と管理方法は?Web化がおすすめの理由も解説

理解度を高めるツールとして「動画マニュアル」もおすすめ

OJT指導者や学習者の理解度を高めるツールとして、動画マニュアルの活用がおすすめです。マニュアルを動画化することについて、メリットやデメリットを簡単にご紹介します。

より詳細に動画マニュアルを活用するメリットやデメリット、効果を知りたい方は以下の記事もご覧ください。

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動画マニュアルのメリットとデメリットは?事例から学ぶ導入の効果 

文字や静止画よりも伝わりやすい

OJTマニュアルのうち、指導者用マニュアルには「指導者の役割」「学習者へのフィードバック方法やコミュニケーションのヒント」など概念的な内容が多いため、文字が多めな内容になりがちです。こういった概念的な内容も、ナレーションを用いた動画にすると、視覚・聴覚から情報を得て頭に入りやすくなります

また、学習者用マニュアルで業務の手順を解説する際も、人の動きや機械操作、物質の状態などを説明する場合は文字や静止画で説明するよりも動画の方が伝わりやすくなります。


動画マニュアルを活用するメリットとデメリット

動画マニュアルの活用にはさまざまなメリットがありますが、主なメリットは次の3つです。

  • 奥行きのある三次元的な動きも伝えられる
  • 解釈の幅がなく、OJT内容にバラつきがなくなる
  • 撮影も短時間、閲覧も短時間で済むため、リソースとコストの削減につながる


デメリットとしては、次の3つの点が挙げられます。

  • 動画編集が難しいため、高度なスキルが求められる
  • 動画ファイルの容量が重いため、管理に負担がかかる
  • 閲覧したとしても、内容を理解しているか習熟度を把握しにくい

 

動画マニュアルのデメリットを解消しているtebikiとは?

動画マニュアルを作成するツールはさまざまありますが、「tebiki」なら動画マニュアル活用のデメリットを解消できます。

 

編集が難しい → スキル不要でかんたんに編集できる

動画マニュアル「tebiki」は、かんたんであることに重きを置いて開発をしています。OJTで教えることをスマホで撮影するだけで、音声認識システムが字幕を自動生成するため、作成工数もさほどかかりません。カットや図形挿入もかんたん! 伝わる動画マニュアルの作り方がすぐわかります

動画の容量が重い → クラウド型で容量は無制限

動画マニュアル「tebiki」なら、動画の本数/容量に制限はありません。動画の処理もクラウド上で行うため、パソコンへの負荷が少なく、サクサク動画を再生・編集できます。

習熟度を把握しにくい → レポート機能やテスト機能で教育管理が可能

動画マニュアル「tebiki」なら、レポート機能によって、誰が/いつ/どのくらいマニュアルを見たか一目瞭然。テスト機能もあるので、理解度の把握/動画マニュアルの効果検証もできます。

tebikiを活用したOJTマニュアルの動画化事例

動画マニュアルtebikiを活用してOJTマニュアルを動画化し、課題解決に成功している企業の事例を3つご紹介します。

より多くの企業事例と効果を知りたい方は、別記事「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」か、以下の動画マニュアル事例を1冊に凝縮したガイドブックをご覧ください。


アサヒ飲料株式会社

三ツ矢サイダーなどの人気商品を製造する飲料メーカーのアサヒ飲料株式会社では、商品を製造する社員一人ひとりの人材育成に積極的に取り組んでいます。人材育成はOJTを中心に行っていましたが、OJTのためのマニュアル作成に労力がかかるため、マニュアルを用意できていない業務もありました。口頭のみのOJTでは業務の目的や重要性などの説明が抜け落ちることもあり、教え方にバラつきが発生していました。

動画マニュアルtebikiを導入したところ、マニュアル作成の工数が大幅に削減され、1つのマニュアルを30分程度で作成できるよう。多くの業務のOJTマニュアルを整備することができ、教え方のバラつきが解消しています。OJTの所要時間が短くなり、指導者が通常業務をこなしながらOJTを実施できる体制も実現しました。

より具体的なアサヒ飲料株式会社の事例と効果は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

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OJTや手順書作成工数を大幅に削減!熟練者の暗黙知も動画で形式知化

株式会社ハングリータイガー

ステーキとハンバーグのレストランを展開する株式会社ハングリータイガーでは、質の高いおもてなしを提供できるようスタッフの人材教育に力を入れています。紙のマニュアルを中心に必要な部分はOJTを実施していましたが、新人が来るたびに同じOJTを繰り返すことの非効率さを実感していました。また、人によって教え方にムラがあることも課題でした。

動画マニュアルtebiki導入後は、新人に「tebikiを見ておいて」と伝えるだけで、キッチンやホールなどの現場に出ることのできる1歩手前のレベルまで自習してもらえるように。OJTの時間が大幅に削減され、人による教え方のムラも解消されつつあります。

OJTマニュアルの作成においても、紙マニュアルでは文章の推敲や画像・イラストでの工夫にかなり時間がかかっていました。しかし、業務の様子をスマートフォンで撮影するのみで作成できるので、大きなコスト削減につながっています。

株式会社ハングリータイガーの具体的な事例は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

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マニュアル作成やOJTの工数削減!接客の所作や業務の動きを伝えるには動画がベスト

株式会社GEEKLY

IT・Web・ゲーム業界への人材紹介事業を営む株式会社GEEKLYでは、人材育成において属人的な業務を削減し新人の早期戦力化を実現できる仕組みづくりを目指しています。ところが従来のOJT教育では仕組みづくりが難しく、トレーナーの教え方にバラつきがあることと、トレーナーの負担が大きいことが課題でした。

動画マニュアルtebikiを導入しマニュアルを動画化したところ、これまでのOJT教育の7割近くを動画マニュアルで完了できるようになり、トレーナーの負担が軽減。動画で指導内容を統一できたため業務品質のバラつきが解消されてきました。また、レポート機能で個人の学習進捗状況を閲覧でき、業務習熟度が把握できる点も、人材育成の仕組みづくりに大いに役立っています。

株式会社GEEKLYのより詳細な導入効果は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

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まとめ

この記事では、OJTがスムーズに行われるために必要なOJTマニュアルについて解説しました。OJT指導を行う側のマニュアル、指導を受ける側のマニュアルそれぞれのテンプレートをご紹介し、作り方や作成時のポイントについてもご説明していますので、ぜひテンプレートをもとに作成してみてください。

とくに指導者用のOJTマニュアルは概念的な内容になるケースが多く、文字だけのマニュアルでは伝わりにくいこともあるため、動画でマニュアルを作成するのもおすすめです。動画マニュアルを作成するさまざまなツールがありますが、動画マニュアルtebikiは作成・閲覧・運用のための時間や手間をかけずに、OJTのためのノウハウをマニュアルに集約できます。

 

ご興味をお持ちの方はぜひこちらのページをご覧ください。

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カテゴリー: マニュアルの作り方