2024.11.13 動画マニュアルの作り方

解説動画つき!パワーポイントで動画マニュアルを作成する方法と手順【Windows版】

tebikiサポートチーム
執筆者:tebikiサポートチーム

製造/物流/サービス/小売業など、数々の現場で動画教育システムを導入してきたノウハウをご提供します。

パワーポイントといえばMicrosoft社が提供するプレゼンテーション資料作成のためのソフトですが、プレゼンテーション日料を作成するだけでなく、作成済みのパワポ資料を動画マニュアルとしても活用したいと考えている方もいると思います。

静止画の資料を動画マニュアルに作成するとなると設定が難しい、他のソフトをインストールする必要があるのではと思うかもしれませんが、パワーポイントにはすでに動画に変換する機能があり意外と簡単です。すぐにパワーポイント資料を動画マニュアルにできるでしょう。この記事では、その方法についてパワーポイントの画面を交えながら詳しく解説します。

動画マニュアルを作るポイントも押さえながらパワーポイントで作りたい方は、具体的な作成手順やコツをご紹介している以下の資料と併せてご活用ください。

目次

【解説動画/サンプル】パワーポイントを動画マニュアル化するポイント

パワーポイントを動画マニュアル化することで、より分かりやすく情報を伝えることができます。本記事では、パワーポイントを動画マニュアルにする手順やYouTubeやローカルファイルから動画を挿入する方法に加え、動画マニュアルの作成から運用までの流れを分かりやすく紹介しています。

以下の動画は、パワーポイントを動画マニュアル化するポイントを簡潔に解説したものです。パワーポイントでどのような動画マニュアルを作成できるか?参考イメージとしてご覧ください。

▼解説動画:PowerPointを動画マニュアル化するポイント▼


また、次にご紹介する動画は、パワーポイントを動画マニュアル化したサンプル動画です。本動画は東急リゾーツ&ステイ株式会社で、実際に現場で運用されているマニュアルです。

▼サンプル:視線の定め方(音量にご注意ください)▼


(「
【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)


パワーポイントを動画マニュアルにする手順

既存のパワーポイントの資料に口頭説明を加えることで、そのパワーポイントを「動画マニュアル化」する手順をご説明します。

  1. 対象のパワーポイント、マイク、ヘッドセットを準備
  2. 「スライドショーの記録」をクリック
  3. スライドショーで録画を開始する
  4. プレゼンテーションを行う
  5. スライドショーを「ビデオ化」させる

 

1. 対象のパワーポイント、マイク、ヘッドセットを準備

まずは動画マニュアル化させたいパワーポイント資料を用意しましょう。ホーム画面からファイルを選択します。

 対象のパワーポイント、マイク、ヘッドセットを準備
また
動画マニュアルで「口頭説明」を加える場合、USBマイクやヘッドセットを準備します。スライドに合わせて発表者のナレーションを付け足すことができます。

▼関連記事▼
Windowsでマイク認識を確認する方法

 

2. 「スライドショーの記録」をクリック

1で用意したパワーポイント資料を「記録」します。録画開始後はナレーションやアニメーション挿入といった追加編集をする場合が多いため、念のためデータを複製しておきましょう。複製しておくことで、後から「編集前のページを使いたい」と思った場合でもすぐに対応できます

資料を記録するには、まずページ上部の「スライドショー」にある「スライドショーの記録」をクリックします。「①現在のスライドから記録」「②先頭から記録」の2つから選択できます。

「スライドショーの記録」をクリック

 

3. スライドショーで録画を開始する

「現在のスライドから記録」または「先頭から記録」をクリックすることで、背景が黒いスライドショー画面に移行します。

スライドショーで録画を開始する
画面の中央にナレーションを記録するスライドが表示されます。スライドショーの録音は画面左上の「記録」ボタンをクリックすることで開始されます。ボタンを押すと「3...2...1...(スタート)」とカウントされるので、多少余裕を持ってスタートできます。

また、「ノート」をクリックすれば、ノートにメモした内容を見ながら録音することもできますし、画面右下の「カメラを無効にする」ボタンのON/OFFを切り替えることで、発表者の顔を録画させることも可能です。

パワポ スライドショー ノートにメモ/カメラのON/OFF

4. プレゼンテーションを行う

録画をスタートさせたら、スライド操作や録音を進めます。プレゼンが終了したら、最後に「停止」ボタンをクリックし、スライドショーを終了させます。最後のスライドを終了させる際は、数秒間「無音」の状態にするのがオススメです。そうすることで、突然ビデオが終了してしまうことを防止できます

また作成したスライドショーは編集画面の左上にある「再生」ボタンをクリックすることで確認できます。

5. 録画した内容を「ビデオ化」させる

スライドショーが完成したら、最後にコンテンツを「ビデオ化」させます。まず、「ファイル」から「エクスポート」を選択し「ビデオの作成」をクリックします。

録画した内容を「ビデオ化」させる
次に、右側メニューより画質を選択します。解像度が高い順に「①Ultla HD (4K)」「②フル HD (1080 p)」「③HD (720 p)」「④標準 (480 p)」を選択可能です。
動画マニュアルとして使うなら②、③で十分ですが、ご自身のデバイスの容量に合わせて選択してください

パワポ スライドショー 解像度 動画ファイルの種類
参考情報として、スマートフォンでの画質設定が1080pと720pの比較記事もご用意しています。画質にどのような違いが出るか参考としてご覧ください。

▼関連記事▼
スマートフォンで動画撮影:画質設定 720pと1080pの違い


また、撮影した動画の長さによっても動画容量は異なります。下記の記事ではAndroidとiPhoneの機種ごとによる動画容量と長さの目安について分かりやすくまとめています。撮影した動画の分数(長さ)に対する容量を知りたい方は、ぜひご参照ください。

▼関連記事▼
1本の動画の長さ(分数)と容量(MB)の目安と計算方法


次に、「記録されたタイミングとナレーションを使用する」を選択します。

ビデオの作成 記録されたタイミングとナレーションを使用する


最後に、「ビデオの作成」をクリック。保存場所を指定して動画マニュアルの作成が完了です。

パワーポイントでプレゼンテーションした動画マニュアルの制作方法

ここまでパワーポイントを動画マニュアル化する手順をご紹介しました。一方で「Zoomで画面共有した方が慣れている」という方もいらっしゃるでしょう

実際、動画マニュアルとして事前にプレゼンテーションを行った内容を受講者に見てもらうのではなく、受講者の前でプレゼンテーションした内容を別の受講者にも見せたい場合、Zoomを利用しての動画マニュアル化をオススメします

この手順なら、全体のプレゼンテーション風景もあわせて動画マニュアルにすることができ、臨場感も出すことができます。Zoomを活用した作成手順は以下のとおりです。

  1. Zoom会議を開始する
  2. レコーディングで録画を開始する
  3. 画面共有でプレゼンを開始する
  4. 終了後、動画ファイルを作成する


具体的な手順については、別記事「
Zoomを活用してパワーポイントのプレゼンを録画する方法」をご覧ください。

撮影した動画をパワーポイントに挿入する方法

パワーポイント自体を動画化させるだけでなく、パワーポイントのスライド内に「撮影した動画」を挿入することも可能です。具体的な手順は以下になります。

手順1:メニューの「挿入」をクリック

 

メニューの「挿入」をクリック

手順2:挿入タブの右から3番目にある「ビデオ」をクリック

右から2番目にある「ビデオ」をクリックします。

パワーポイントを画面いっぱいに広げないと、「ビデオ」メニューが表示されず「メディア」と表示されることがあります。「メディア」のメニューをクリックすると「ビデオ」が出てきます。

挿入タブの右から3番目にある「ビデオ」をクリック

手順3:ビデオの挿入

続いてビデオの挿入形式を選びましょう。

ビデオの挿入

形式は「①このデバイス」「②オンライン ビデオ」の2つから選択可能です。いずれかを選択することで、スライド内に動画がアップロードされます。

YouTubeの動画を挿入する方法と注意点

上記でご紹介した、ビデオの挿入形式「オンライン ビデオ」を選択することで、YouTubeの動画も挿入することができます。

今回は、カフェで流れるようなBGMを挿入する想定で方法をご紹介します。

手順1:YouTubeを開いて動画を検索

まずYouTubeを開いて動画を検索します。今回はカフェで流れるようなBGMを探したいので「カフェ ミュージック」で検索します。

YouTubeを開いて動画を検索

手順2:挿入したい動画のサムネイルをクリックし、画面上部のURLをコピー

挿入したい動画のサムネイルをクリックし、画面上部のURLをコピーしましょう。

挿入したい動画のサムネイルをクリックし、画面上部のURLをコピー

手順3:パワーポイントで「オンラインビデオ」をクリック

次にパワーポイント側の設定です。まず「オンラインビデオ」をクリックします。

パワーポイントで「オンラインビデオ」をクリック

手順4:オンラインビデオのURLにYouTubeリンクを入力

オンラインビデオのURL入力画面が出てくるので、ここにYouTubeの動画URLをペーストして「挿入」をクリックします。

オンラインビデオのURLにYouTubeリンクを入力

手順5:スライド内に動画が表示される

スライド内に動画が表示されます。あとは自由にサイズや位置を調整します。

スライド内に動画が表示される

【注意】挿入したい動画の著作権や転載可否を事前に確認する

YouTubeの動画を挿入したいときは動画の著作権や転載ができるかどうかを十分に確認しましょう。

YouTubeで公開された動画の著作権は、動画を投稿したユーザーに適用されます。したがって、動画を保存してそのまま使用すると、著作権を侵害する可能性があります。動画を挿入する際は法令違反を回避するために、適切な使用箇所にURLリンクを明記することを心がけましょう。

また、一般的に公開された動画は外部リンクを含めても問題ありませんが、一部の動画では外部リンクが禁止されていることがあります。無用なトラブルを避けるため、できるだけ外部リンクを掲載することは避けましょう。

ローカルファイルから直接挿入することも可能

パワーポイントの操作メニューだけでなく、ローカルファイルにある動画をスライドから直接挿入することもできます。

先ほど説明した「動画をパワーポイントに挿入する方法」の「手順3 ビデオの挿入」で「①このデバイス」を選択することでローカルファイルから挿入するか、以下の手順でも挿入することができます(結果は同じです)。

手順1:メニューから「新しいスライド」をクリック

 

メニューから「新しいスライド」をクリック

手順2:コンテンツプレースホルダーから「ビデオの挿入」を選択

新しいスライドに、表やグラフ、画像、動画のアイコンが並んだ「コンテンツプレースホルダー」が表示されます。ここの「ビデオの挿入」を選択しましょう。

コンテンツプレースホルダーから「ビデオの挿入」を選択

手順3:ローカルファイルから動画を選択

ローカルファイルの選択画面が表示されます。「ピクチャ」や「デスクトップ」、「ダウンロード」などから挿入したい動画を選択しましょう。

ローカルファイルから動画を選択

パソコンの操作を動画にしてパワーポイントに挿入する方法

パワーポイントにはパソコン画面の録画機能があり、パソコンの操作画面をパワーポイント内に挿入することもできます。

手順1:パワーポイントで「挿入」から画面録画を選択する

パワーポイントを起動し「挿入」から画面録画を選択します。

パワーポイントで「挿入」から画面録画を選択する

 

手順2:録画したい画面を開き、録画の範囲を選択する

口頭説明(ナレーション)を入れたい場合はオーディオの設定をオンにしてください。操作をよりわやりやすくするためポインターの動きも録画したい場合は、ポインターの録画をオンにしてください。(下記は例としてExcel)

録画したい画面を開き、録画の範囲を選択する

 

手順3:「録画」ボタンを押して収録する

録画ボタンを押すと、画面上にカウントダウンが表示されます。カウントダウン後から録画が始まるので、そのタイミングから操作を行いましょう。

「録画」ボタンを押して収録する


全画面表示で画面録画をした場合には停止ボタンは表示されません。キーボードの「Windows」+「Shift」+「Q」で終了させます。一時停止は「Windows」+「Shift」+「R」、一時停止を解除させたい場合は再び「Windows」+「Shift」+「R」を押します。

手順4:録画した内容がパワーポイントに挿入される

録画を終了させると、パワーポイントのスライドに録画した内容が挿入されます。

録画した内容がパワーポイントに挿入される

プレゼン動画マニュアルにBGMを挿入する方法と注意点

パワーポイントにはオーディオも挿入することが可能です。

手順1: メニューの「挿入」をクリック

 

メニューの「挿入」をクリック

 

手順2:オーディオを選択する

右から2番目にある「オーディオ」をクリックし、「①このコンピュータのオーディオ」を選択します。

オーディオを選択する

手順3:プレゼンテーションにオーディオのマークがつきます

 

プレゼンテーションにオーディオのマークがつきます


あとは、オーディオマークをクリックなどしなくても、「ビデオ化」した時にBGMのようにオーディオが流れます。

【注意】使用するBGMや音源の著作権を確認する

BGMの挿入についてもYouTubeと同様に著作権があるため、使用する際には著作権に問題がないか、事前に確認する必要があります。

トラブルを避けるためには著作権フリーのBGMを使用すると安心です。

動画マニュアルを作る具体的な手順

ここまで、パワーポイントを活用して動画マニュアルを撮影する手順を詳しくご紹介しました。しかし動画マニュアルはただ撮影するだけではなく、誰に何をどのように伝えたいのか?マニュアル化する内容の整備が必要です

この過程を飛ばして撮影してしまうと、動画マニュアルの使用者視点で『分かりにくいマニュアル』となってしまい、結果的に現場で動画マニュアルが使われず形骸化してしまいます。

そこでここからは、動画マニュアルを作る手順と動画マニュアルのサンプルをご紹介します。

動画マニュアルを作る具体的な手順

動画マニュアルを作る目的は『相手に正しい手順や情報を伝える』ためにあるはずです。そのため、動画マニュアルを作成するときには分かりやすさを意識して進める必要があります

分かりやすい動画マニュアルを作成することで、現場でも使われるようになるでしょう。分かりやすい動画マニュアルの作成手順は以下の通りです。

  1. 作成する目的/ゴールなど目標設定を明確にする

  2. 活用シーンを5W1Hで整理する

  3. 動画マニュアル化する業務の優先度をつける

  4. 動画マニュアルを作成する責任者を決める

  5. 動画マニュアルの構成案/台本を作成する

  6. 必要な機材を準備する

  7. 動画を撮影する

  8. 動画を編集する

  9. 作成した動画を一元管理する


各手順の具体的な内容やポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
さまざまな業界や業種の動画マニュアル作成を支援してきた私たちtebikiのノウハウを凝縮した記事なので、ぜひこの機会にご活用ください

▼関連記事▼
【初心者でも失敗しない】動画マニュアル制作ガイド!コツや事例、作成ソフト比較と選び方を解説


動画マニュアルを作るなら「tebiki」もオススメ

パワーポイントを活用することで動画マニュアルの作成は可能です。しかし先ほどご紹介した作成手順を見ると分かるように、分かりやすい動画マニュアルにするためには、撮影だけではなく編集や管理方法についても整備が必要です。

またパワーポイントでは、いつ誰が動画マニュアルを見たか/できるようになったか?教育の進捗を確認することができず、従業員の習熟度を可視化することができません。そこで動画マニュアル作成に特化したツールを使用することで、分かりやすい動画マニュアルを作れるのは勿論、スタッフの習熟度を可視化することも可能です。動画マニュアル作成に特化したツールとして、さまざまな業界/業種への導入実績が豊富な「tebiki」がオススメです。

 

tebikiはクラウド上で簡単に動画マニュアルを作成できるツールです。tebikiであれば誰が見たか/できるようになったかを一目で把握することができる上に、アクセス履歴からどの動画がよく見られているのかがわかるので、スタッフがどの業務のマニュアルが欲しいのか把握することができ動画を効率的に作成していくことができます。

実際にtebikiを活用しているタマムラデリカ株式会社では、従業員の理解度やしっかりと教育が行き届いているかといったことまで確認ができておらず、新人従業員の教育管理に課題を抱えていました。しかし、tebikiを導入したことによって従業員個人ごとの習熟度を管理できるようになり、従業員教育が効率化されました。

▼tebiki導入インタビュー:タマムラデリカ株式会社▼

 

 

より具体的な事例と効果を知りたい方は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

▼インタビュー記事▼
動画マニュアル作成時間が75%削減!教育体制を強化し、お客様に喜ばれる商品を提供したい

まとめ | パワーポイントの動画マニュアル化は意外と簡単。

本記事では、パワーポイントを動画マニュアル化することについて以下のポイントを中心にお伝えしました。

  • パワーポイント内の「スライドショーの記録」から動画マニュアルを作成できる
  • 音声ナレーションを挿入する際はUSBマイクやヘッドセットを接続する
  • 全体のプレゼンテーション風景は「Zoom」を使うことで録画できる
  • パワーポイントでは撮影した動画やBGMも簡単に挿入できる


お伝えしたように、パワーポイントの動画マニュアル化は意外と簡単。基本的には既存資料にナレーションを付け足して、ビデオ形式で保存するだけです。必要に応じて撮影した動画やBGMも挿入できるので、ぜひ編集してみてください。

また動画マニュアル作成なら、弊社が提供する動画マニュアル作成ツール「tebiki(テビキ)」がおすすめ。スマートフォンやタブレットから簡単に動画マニュアルが作成できる上に、多言語翻訳にも対応しています。ぜひ本記事の内容を、自社の動画マニュアル作成にお役立てください。

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