2023.12.13 マニュアルの作り方

【早期の戦力化を!】新人教育マニュアルの作り方やコツ、注意点は?

tebikiサポートチーム
執筆者:tebikiサポートチーム

製造/物流/サービス/小売業など、数々の現場で動画教育システムを導入してきたノウハウをご提供します。

更新日:2024年04月26日

会社で新人の教育担当やトレーナーを任されている方、教育体制の整備を任されている方にとって「新人の独り立ちを短縮させる」「早期の戦力化を実現する」ことが大きなミッションです。このミッションを実現するための手段として、新人教育マニュアルの作成をお考えの方も多いのではないでしょうか。

ただ、やみくもに作成しても「伝わらないマニュアル」になってしまうため、新人が早期に独り立ちできるようなマニュアルを作るためには注意点やコツがあります。
そこで今回は、早期の戦力化を実現する新人教育マニュアルの作り方について詳しくご紹介します

また、
新人教育マニュアルの作成には「動画」の活用がオススメです。動画を活用するメリットや具体的な効果もご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

 

目次

新人の独り立ちを短縮できる新人教育マニュアルの作り方

新人教育マニュアルを作る大きな目的は、トレーナーの教育工数を減らしながらも新人の独り立ちを短縮し早期戦力化することです。ここからは、新人の独り立ちを助ける新人教育マニュアルを作る流れをご紹介しましょう。

 

【1】新人教育のゴールを設定する

まずは、新入社員が新人教育マニュアルによって得られるゴール(結果・目標)を設定します。具体的な目標を持つことで、新人はだけでなくトレーナー視点でもゴールから逆算して不足しているものが可視化しやすくなり、効果的なフォローを行うことが可能でしょう。

ゴールには作成しようとしているマニュアルの内容や項目に対し、社内で標準とされているものを設定しましょう。新人教育マニュアルに必要な内容は、後述の「新人教育マニュアルに欠かせない内容」で一例をご紹介しています。

また、ゴール設定時にはトレーナーが一方的に決めるのではなく、新人とも事前に合意が取れていると理想です。その理由については、後ほど「ゴールはマニュアルを使用する新人と認識合意しておく」で詳しく解説します。

【2】ゴール達成に必要なスキルを洗い出す

次にゴールを達成するための必要なスキルを洗い出します。例えば「1人でレジ打ち対応ができるようになる」といったゴールの場合、スキルとして分類すると【基本的な敬語】【食材別の扱い方】【レジ袋など確認しなければいけない内容】【お釣りを間違えない数え方】といったように、複数の必要な要素を洗い出すことができます。この洗い出した内容が新人教育マニュアルの構成案となります。

実際に業務に出た際、イレギュラー対応が必要な場面がありますが、その時はOJTでフォローする形式にすることで新人教育の大部分をマニュアルに置き換えられます。新人の場合、基本業務の6~7割でも1人で取り組めていたら十分に独り立ちできているといえるでしょう。

業務の6~7割はマニュアルで理解/実践ができるようにし、残りは直接OJTでフォローすることで効率的に新人教育を進められ、トレーナーの負担も軽減しつつ早期の戦力化につなげられるので、必要最低限のスキルは洗い出しましょう。

【3】マニュアルを作成する

洗い出したスキルの説明を記述し、マニュアルの作成を進めていきましょう。新人教育マニュアルを作る際、ビジネスマナーやPCの画面操作、機械の使い方といった「動き」は、文字や写真では分かりにくいので動画を活用することがオススメです。動画を活用するメリットは、後ほど「新人教育マニュアルは動画での作成がオススメ」で詳しくご紹介しています。

また、マニュアルを作成していると見栄えにこだわりたくなることがあると思います。新人教育を目的にしたマニュアルの場合、見栄えのために時間をかけて作り込むより、新人の人でも見たときに伝わるかという視点で作成するように注意しましょう。

▼関連記事▼
新人教育マニュアルの作り込みすぎに注意!「相手に伝わるか」で作成時間を決める


【4】実際に活用しながら改善を重ねていく

マニュアルは最初から完璧に作ることは難しく、実際に活用する中で見えた改善点を反映していくことで完成度の高いマニュアルになっていきます。

新人教育マニュアルの場合、運用を重ねていく中で新人から質問をよく受ける内容や、業務に関して類似する質問を受けるケースがあるでしょう。そのような内容を適宜マニュアルに反映していくことで、徐々に教育工数を減らしながらも早期の独り立ちにつなげることが可能です。

また内容の更新はもちろん、マニュアルの内容が分かりやすいかもヒアリングをしましょう。新人教育マニュアルは、新人が理解しやすいことが第一にあるため、どうすればより理解しやすいマニュアルになるのか、新人に聞いてみるのもよいでしょう。

業務の理解があるトレーナーが作るマニュアルの場合、無意識的に「これくらい分かるだろう」と説明を省いてしまうことも考えられます。経験がない新人ならではの視点を借り、より理解しやすい新人教育マニュアルに改善していきましょう。

ここまで、作成の流れを4ステップに分けてご紹介しました。これらの流れを意識するだけでなく、マニュアルの作成~運用時の注意点やコツも押さえておくことで、業務理解が進みやすい即戦力化に役立つ新人教育マニュアルが整備できます。次の章では注意点とコツについて詳しく解説します。

新人教育マニュアル作成~運用の注意点やコツ

早期戦力化につなげる新人教育マニュアルには「分かりやすさ」が不可欠です。ここからは、新人にとって分かりやすく理解しやすいマニュアルを作成し運用するための注意点やコツを6つご紹介します。ぜひ、注意点やコツをマニュアルに反映し、効果的かつ効率的な新人教育を行ってみてください。


新人教育マニュアルに限らず、さまざまなマニュアルを作る時に分かりやすくするコツは以下の記事でも詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。

▼関連記事▼
【8つのコツ】マニュアル作成方法まとめ!無料ツールの紹介あり


ゴールは使用する新人と認識合意しておく

新人教育マニュアルで設定するゴールは、使用する新人と教育担当者/トレーナーで認識を合わせておきましょう。定量的なゴール設定の場合、営業で〇〇円売り上げるや商談を〇件獲得するといった設定になりますが、その人にとって難しすぎると感じるようなゴール設定はモチベーションに悪影響を及ぼします。

そのため新人のスキルや経験、性格を加味したうえで、その人が頑張れば達成できそうなラインを設定し、本人とも合意をすることが大切です。定性的な目標設定の場合でも「〇〇ができるようになる」といったように、なるべく達成基準が明確にできるような内容を設定することがコツです。

専門的な用語や社内用語はなるべく使わない

職場に入りたての新人は、業界の専門用語や社内用語は分からないので使わないようにしましょう。記載するのであれば、専門用語や社内用語がどういう意味なのか?細かい説明まで加えるように作成することがコツです。

まずは、その用語を一般的な言葉に置き換えることができるか考えてみましょう。

業務の全体像が理解できる構成を意識する

業務全体の流れを把握できる構成にすることで、分かりやすいマニュアルになります。前述の「ゴール達成に必要なスキルを洗い出す」の例のように、業務の要素を予め整理することで全体像が理解しやすい構成になります。

1つの業務はさまざまな要素/スキルに分類できるはずです。洗い出した要素を時系列でつなげることで、漏れなく伝えたい業務が理解できそうか?不足しているものがないか?と作成時にチェックをしましょう。

またマニュアルでは、作業手順を漏れなく記載するだけでなく、なぜこの業務が必要なのかという目的や意味もセットで伝えましょう。例えば宿泊業の現場で以下の新人教育マニュアルがあるとします。

  • チェックアウト対応を問題なくこなす
  • 次回もリピートしてもらうために、お客様からの印象が良くなるようにチェックアウト対応をこなす


前者よりも、業務の目的や意味が提示されている後者の方が、何のためにこの業務を行うのか理解がしやすいはずです。目的や意味もセットで伝えることで、新人も自発的に細かい所作や言葉遣いを意識しやすくなるでしょう。

このように、全体像が理解しやすい新人教育マニュアルにするためには、業務の意味や目的も記載することがコツです。

OJTや研修と併用して活用する

先ほど「ゴール達成に必要なスキルを洗い出す」で紹介したように、新人教育マニュアルによって基本業務の6~7割でも1人で取り組めていたら、十分に独り立ちできているといえます。残りの3~4割は新人の業務品質を高めるために、実際にトレーナーが様子を確認しながらOJTや研修を行うことがコツです。

『業務品質を高めるためのノウハウやコツもマニュアルに盛り込めばいいのでは?』と感じるかもしれませんが、これまでの経験で無意識的に形成されたノウハウを、分かりやすい文章に落とし込むことは簡単ではありません。

また、新人の視点でも『このマニュアルを見てやってみて』では放置されているように感じ、本当に理解した内容で問題ないのか…?と不安を覚えます。このような不安を解消する意味でも、理解度を確認する為にOJTや研修も併用することをオススメします。

文章だけで説明せずに図や写真でも伝える

新人教育マニュアルは文章だけでなく、業務風景や手順などを図解や写真も活用して伝えましょう。文章だけではマニュアル使用者も理解しにくく、読解能力の差で理解度にもバラつきが生じます。

マニュアルは「相手に伝わるかどうか」という視点で作ることが大切なので、図や写真を用いて読者にとって読みやすく作成するよう意識しましょう。

また、動きや作業手順を伝えるマニュアルであれば、次のコツでご紹介しているように「動画」を活用することをオススメします。

ビジネス作法やツールの使い方など「動き」は動画で伝える

新人教育において、文字や写真、図では伝えきれないことがあるため、動画を利用して説明するとよいでしょう。

例えば、お辞儀の角度や名刺の渡し方、PCの画面操作などの動きは文字では伝えにくいです。流動的な動きを写真や図で説明すると一部を切り抜いたものになり、その前後にある一連の流れが理解できません。動画であれば、流れを視覚的に分かりやすく伝えることが可能です。

新人教育の場面において、動画マニュアルを活用するケースは増えている傾向にあります。実際に動画を活用した新人教育マニュアルのサンプルやメリットについては、後ほど本記事内で詳しくご紹介します。気になる方は、以下よりクリックしてご覧ください。

>>動画による「新人教育マニュアルのサンプル」を見たい方はこちら

>>新人教育で「動画マニュアルを活用するメリット」を知りたい方はこちら

手間なく新人教育マニュアルを作る方法やサンプル

ここまで、新人教育マニュアルを作成する流れや注意点、コツを詳しくご紹介してきました。一方で、皆さんは普段の定常業務と平行しながらマニュアル作成をする必要があるのではないでしょうか。

ここからは『効率的に手間を減らしながら新人教育マニュアルを作りたい!』という方に向けて、2つの作成方法をご紹介します

テンプレートを使用する

ExcelやPowerPointなどマニュアルのテンプレートであれば、項目に従って記入していくだけなのでゼロベースでの作成が不要で、簡単にマニュアルを整備できるでしょう。一方で、業務の内容を分かりやすく言語化することはスムーズに難しく、前述のように図解や写真を用意するなど、別の工数が発生する恐れがあります

『このような工数も効率化したい!』という方は、次にご紹介している動画を活用した作成方法がオススメです。『まずはテンプレを探したい』という方は、以下の記事でテンプレートをご紹介しているので併せてご覧ください。

▼関連記事▼
効率的に業務マニュアルを作成するためのテンプレートと活用方法

 

動画を撮影してマニュアルを作る

動画であればマニュアル化する作業を撮影するだけでマニュアルが完成します。そのため、構成を考えることや文章を分かりやすくする手間が省かれ効率的に作成することが可能です。また、字幕や〇/✕といった図形も活用することで、より視覚的に分かりやすくする工夫もできるでしょう。

実際に新人教育マニュアルを動画化しているサンプルを見てみましょう。

【サンプル動画】訪問営業時の商談の流れ
「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)

 


人材派遣の営業で使用されている動画マニュアルのサンプルです。紙マニュアルでは伝えることができない表情や動きの他、営業時の流れやポイントを分かりやすく新入社員にも伝えることができます。

【サンプル動画】清掃チェックインスペクション

「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)


宿泊業で使用されている動画マニュアルのサンプルです。確認項目が多い作業は、文字にすると膨大な量になってしまうため、動画でコンパクトに一連の流れを把握できます。

【サンプル動画】シールテープの巻き方 ~作業「時計回りって?」~

「【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説」より抜粋)

 


製造業で使用されている動画マニュアルのサンプルです。製造現場だと機械音や工具使用時の音が常時聞こえるため、動画の音声が聞きにくいというケースがあります。

この場合、無音で字幕によって補足する/後から音声を収録するといった形で見やすく聞きやすいマニュアルを作成できます。

ここまで、新人教育マニュアルを動画化したサンプルをご覧いただきました。次の章では、動画マニュアルを活用するメリットについて詳しくご紹介します。『もっと多くのサンプル動画を見たい!』という方は、計65個のサンプル動画を掲載している以下の記事をご覧ください

▼関連記事▼
【業界別】動画マニュアルの事例とサンプルを多数ご紹介!参考ポイントや作り方も解説

新人教育マニュアルは「動画」での作成がオススメ

ここからは、なぜ新人教育マニュアルに動画を活用するのがオススメか?その理由について詳しくご紹介します。

特に新人として入ってくるような2~30代の若手世代は、学生時代から携帯やスマートフォン、PCを介してYouTubeなどで動画に慣れ親しんできています。実際、YouTubeのようなプラットフォームは情報収集の手段としても活用されています。そのため、これから受け入れる新人にとって「動画で学ぶ」というのは分かりやすい方法といえるでしょう。

実際、私たちTebikiがさまざまな業界/業種の教育課題を支援する中で、お客様の現場の声で『若手から文字や紙のマニュアルだと分かりにくい』と言われたことがあると教えていただきました。実際の声を踏まえても、分かりやすい新人教育マニュアルを作る手段として動画は有効ではないでしょうか。

新人教育マニュアルに動画がオススメである理由は、それだけではありません。動画マニュアルを活用するメリットをより詳しくご紹介しましょう。動画マニュアルの活用による具体的な教育効果は、以下の資料でも解説しているので併せてご覧ください。

 

動画マニュアルを活用するメリット

動画マニュアルのメリットは、現場作業の様子が文章よりも鮮明に伝えられることです。文章や図面ではなかなか伝えられない微妙なカン・コツや新入社員にとって初見の業務でも、視覚的な理解が可能です。また、現場の臨場感を味わうことができるため、日本語がうまく通じない外国籍の社員でも学習効果が得られます。複雑な作業や速度を伝えたい業務の場合も、文章より簡単に概要が分かります。

動画なら動きを視覚的に伝えられる


『動画のマニュアルは手間が掛かるのでは?』『動画の編集などが難しいのでは?』と感じるかもしれませんが、動画マニュアル作成に特化したツールを活用することで、動画編集未経験の方でもかんたんに作成が可能です


実際、私たちの動画マニュアル作成ツール「tebiki」を活用している現場では、紙や文書ベースのマニュアルを作成していた時期と比べて、作成工数が1/3まで削減されている事例もあります

そのため、新人教育マニュアルを動画化することで、新人の理解力向上や教育担当者の工数削減といったメリットが期待できます。 その他の代表的なメリットとして、以下のようなものも挙げられます。

  • 繰り返し視聴できるため、自学自習に役立つ
  • 教育担当のレクチャーが不要になるため、人員や時間のコストが削減できる
  • 紙を紛失する心配がなくセキュリティが強化できる
  • 理解度に個人差が生じにくい(読む・聴く・書くより理解がスムーズ)


動画の活用を検討するうえで『メリットとデメリットを比較したい』という方は、以下の記事も併せてご活用ください。

▼関連記事▼
動画マニュアルを活用すべき?導入するメリットとデメリットを解説


動画マニュアルは「tebiki」での作成がオススメ

前述の「動画マニュアルを活用するメリット」でご紹介したように、動画で作成する場合は動画マニュアル作成に特化したツールの活用がオススメです。このようなツールで、製造業や物流業、サービス業など幅広い業界や業種で活用されているのが、私たちが展開する動画マニュアル作成ツール「tebiki」です

 

専門知識がなくても簡単に作成できる

tebikiは実際の作業風景を撮影し、図形や一時停止機能など厳選されている編集機能を活用し、誰でもかんたんに動画編集が可能なクラウドサービスです。

一般的な動画編集ソフトはクリエイター向けゆえに「機能が豊富すぎて使える人が限られる」「高スペックのPCがないとスムーズに作業ができない」といった課題に直面するため、
tebikiは教育に必要な機能を厳選したことでシンプルで分かりやすい操作性を実現しています

また、動画の字幕は撮影時の音声が自動で文字起こしされるため、ゼロから編集して追加する必要もありません。

字幕を100を超える言語に翻訳できる

自動生成された日本語の字幕は、100を超える国や地域の言語に自動翻訳が可能です。実際にご活用いただいている方の声として『翻訳精度も問題なく伝わっている』『従来のマニュアルで行っていた翻訳工数がゼロになった』など、特に外国人従業員を多く抱える現場の方にオススメです。

字幕を100を超える言語に翻訳できる


また、外国人スタッフにとっても、業務の内容を母国語で学べるというのは心理的な不安が軽減されます。
言葉や文化の違いから外国人スタッフの教育課題は起こりやすいので、動画マニュアルの活用がオススメです。具体的な効果や活動事例については、以下の資料で詳しくご紹介しています。


習熟度が可視化できる

新人教育マニュアルの目的は「新人の業務理解」にあります。そのため本来は、新人の習熟度をチェックする段階が必要ですが、なかなかそこまで整備することは現実的ではありません。

しかしtebikiなら、管理者は組織レポートで
いつ/誰が/何のマニュアルを見ているかアクセス状況の確認が可能です。また、テスト機能も活用して内容が定着しているかチェックできるため、習熟度の進捗状況が一目で確認できます。

組織レポートの機能によって「マニュアルを作ったはいいものの活用されていない」状況も可視化できるため、組織内に視聴を促したり、該当のマニュアルをブラッシュアップして現場で使われるようにするという改善も可能です。

より詳しいtebikiのサービス概要について、3分で理解できるように内容を整理している資料をご用意しています。以下よりご覧いただけますので、こちらもご活用ください。

 

動画マニュアル「tebiki」を新人教育マニュアルを整備している事例

ここまで、新人教育マニュアルに動画を活用するメリットや方法について詳しくご紹介しました。ここからは、実際にtebikiを活用して新人教育マニュアルを整備している企業事例をご紹介します。

  • カルビー株式会社
  • 株式会社ハングリータイガー
  • 株式会社GEEKLY


より多くのtebikiによる動画活用事例を知りたい方は、さまざまな業界の事例をまとめて知れる以下の参考資料をご覧ください。


カルビー株式会社

カルビー株式会社は、ポテトチップスやじゃがりこといった日本を代表するスナック菓子メーカーです。カルビー株式会社の製造技術や品質管理は業界内で高く評価されており、国内外での展開を積極的に進めています。

しかし、食品製造業としての成功の裏には、新規配属者の教育についての課題がありました。従来の座学による研修やOJTでは新人が「一気にすべてを覚えるのは難しい」「教育内容が教える人によって異なる」といった不安を感じる一方で、教育担当者も効率的な教育方法を模索し、その中で「教わる側の独り立ちが促進でき、かつ教える側の負担も軽減できる」システムの導入がカルビーの重要な取り組みとして浮上してきました

そこで取り組みの手段として、tebikiを活用した「動画による新人教育の実証実験」を行った結果、新人スタッフはtebikiの動画マニュアルを非常に分かりやすく感じ、教育担当者からも動画を使用することで効率的に教育が行えるとの高い評価を受けました

この実証実験の成功を受けて、現在はカルビーの複数拠点でtebikiによる動画活用が進められ、新人教育やスキルアップを実現しています。カルビー株式会社の具体的な活用事例は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

▼インタビュー記事▼
カルビーが目指す製造現場の『効率的な多能工実現』と『新人の定着と早期独り立ち』。PoC検証を経て動画マニュアルtebikiを本格導入。

株式会社ハングリータイガー

株式会社ハングリータイガーは神奈川県横浜市を中心に、ハンバーグやステーキの専門店を複数展開しているチェーンレストランです。以前まで新人教育は紙マニュアルやOJTだったものの、接客の所作やキッチン業務など人の動きが伴う「業務ノウハウ」が伝わりにくいことに課題を抱えていました

そこでtebikiを活用した動画マニュアルによる教育体制を構築したことで、
アルバイトの方や調理未経験者への新人教育はtebikiを見るだけで、現場に出る一歩手前の水準までレベルアップさせることが可能になりました。同時にOJTやマニュアル作成といった工数も大きく削減されています。

株式会社ハングリータイガーの動画マニュアル「tebiki」活用事例は、以下のインタビュー記事で詳しくご紹介しています。

▼インタビュー▼
記事マニュアル作成やOJTの工数削減!接客の所作や業務の動きを伝えるには動画がベスト

株式会社GEEKLY

株式会社GEEKLYはIT業界に特化した人材紹介事業を行っている会社です。同社では、新人社員を受け入れるにあたりOJTの負担が大きく、トレーナーの負荷が月50時間ほどかかっていた課題がありました。また同時に、トレーナーごとに教え方のバラつきが生じることで新人の理解度にも差が生まれ、結果的に営業数字にも影響を及ぼしていました

そこでtebikiを活用した動画マニュアルによる新人教育を推進し、属人的になっていたOJT教育から脱却しトレーナーの教育工数を年間3,700時間削減しています。現在では基本的な教育はtebikiで行い、営業のロープレなど業務品質を高める部分でOJTや研修を取り組み、効果的かつ効率的な新人教育体制を構築しています。

より詳細な株式会社GEEKLYの動画マニュアル活用事例は、以下のインタビュー記事をご覧ください。

▼インタビュー▼
記事年間の新人教育時間を3,700時間削減。トレーナーの教育時間が大幅に減り営業成績も向上!


ここまで、動画マニュアル「tebiki」を活用した実際の事例と具体的な効果をご紹介しました。
tebikiを活用した、効果的かつ効率的な新人教育の実行/新人教育マニュアルの整備にご興味をお持ちの方は、以下よりお気軽にご相談ください

クラウド動画教育システムtebiki

新人教育マニュアルの目的は?そのメリット

「新人教育マニュアル」とは、新卒者や転職直後の中途社員、配置転換で新たに配属された社員に対し、業務の基礎知識などを教える際に使う手引書のようなツールのことです。

新人教育マニュアルの目的は、作業内容の理解を深めてもらうことや作業に必要な知識・スキルを習得してもらうためです。新人教育に限らず、さまざまな目的でマニュアルが作成されますが、いずれも根本的には教育を目的としています。主な目的は以下の通りです。

  • 基礎知識やノウハウをムラなく伝承するため
  • 教育担当者の負担を減らすため
  • 新入社員の早期離職リスクを防ぐため

 

基礎知識やノウハウをムラなく伝承するため

新人社員が現場で活躍してくれる人材になるためには、企業は新人教育マニュアルを通して基礎知識やノウハウをムラなく共有し、独り立ちまでの期間をできるだけ短縮することから始めなければなりません。

ほとんどの企業で用いられている教育方法に、新人研修やOJT(On The Job Training)があります。新人研修やOJTとは、社内の上司や先輩が実際の業務を実践しながら基本的なスキルや手順を後輩へと伝承する指導方法です。しかし、
担当する講師や指導者によって仕事の質および内容がバラついてしまい、手順が正しく伝わらずにミスが出てしまった場面に皆さんも一度は直面したことがあるのではないでしょうか

そこで、正しい手順を内容のバラつきなく正しく伝えるために新人教育マニュアルが必要です。新人教育マニュアルのカリキュラムに沿って均一的に教えることができれば、重要事項を漏れなく伝承することができます。

一方で、
状況によってOJTとマニュアルのどちらが教育に適切かが変わってきます。自社の環境が適切なのはどちらか?確認をしたい方は以下の記事をご覧ください。

▼関連記事▼
OJT研修とマニュアル教育の違い:「マニュアル作るよりOJTの方が早い」は本当か


教育担当者の負担を減らすため

新人教育マニュアルがあると、教育担当者の負担を減らせます。教育を行う際、担当者が毎回同じ内容を説明するのは時間と労力がかかるうえに、説明の抜け漏れが生じることもあります

また、教育担当者が定常業務やトラブル対応などで立て込んでいる時に、新入社員は新人教育マニュアルを使って自学自習することも可能です。新人教育マニュアルは、さまざまなシーンで教育担当者の負担を減らすことができます。

新人教育マニュアルの制作は大変ですが、教育にかかる時間や労力が大幅に軽減できるため、取り組むべき業務です。

新入社員の早期離職リスクを防ぐため

一見、マニュアルと離職率には関係性がないようにも見えますが、教育環境の整備が早期離職の未然防止につながります。

まずは参考として2023年10月に厚生労働省が公表した「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」を見てみましょう。新規学卒者の就職後3年以内の離職率は中学卒:52.9%、高卒37.0%、短大卒42.6%、大卒32.3%という状況になっています。
これは、10人の新入社員のうち、3~4人が3年以内に辞めてしまうと言い換えることができます

▼令和2年3月新規学卒就業者の離職率▼

令和2年3月新規学卒就業者の離職率 棒グラフ

【厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」より引用】


離職率だけではマニュアルとの関係性を把握できませんが、教育の重要性が高まっている理由を調べてみると新人教育マニュアルの重要性が分かります。

2023年2月に株式会社給与アップ研究所が中小企業(従業員数100名以上1,000名未満)の経営者104名を対象に実施した調査結果によると、
教育の重要度が高まっている理由として最も選ばれているのが「社員の離職を防ぎエンゲージメントを向上させるため」という結果になっています

▼社員教育・研修の重要度が高まっている理由▼

社員教育・研修の重要度が高まっている理由

【株式会社給与アップ研究所「社員教育の課題に関する実態調査」より引用】


この結果を踏まえると、
教育体制が整っていないことが社員の離職を招く原因の1つであることが浮かび上がってきます。新人教育マニュアルが整備されず「背中を見て覚えろ」という状態になってしまい、正しく手順が伝わらない結果ミスを起こして叱責をされるという、新人や職場にとってマイナスな印象を抱えてしまうサイクルがあるのではないでしょうか。

このような負の連鎖を防ぐためにも、新人教育マニュアルの整備が追い付いていない方はぜひ推進いただきたいと思います。

新人教育マニュアルに欠かせない内容や項目

新人教育マニュアルに欠かせない内容として、真っ先に挙げられるものは、基本的なビジネスマナーや企業理念です。社会人としての基本的な心構えや立ち振る舞いを身につけておけば、お客様へ失礼な対応をする心配がなくなります。その他の業務も、最初は一様に伝えておく必要があります。

以下に、新人教育マニュアルに欠かせない内容を解説していきます。

 

企業理念・社史・ビジョン

社史はもちろんですが、企業理念(企業が重要視する根本的な考え方)やビジョン(企業が一丸となって叶える展望)を伝えることも重要です。新入社員の「この企業の一員として、仕事で社会に貢献しよう」という覚悟が芽生える効果が期待できます

ビジネスマナー

新入社員に教えた方がよいことは、ビジネスマナーだといわれています。お客様との対面・電話・メールなどにおいて、挨拶や礼儀を欠かさないように努める姿勢が最も重要です。新入社員が無知による失礼な言動を行ってしまうと、企業の評判を落とし兼ねません。工数などに余裕がある企業は、新人教育マニュアルとは別に、ビジネスマナーのファイル(またはブック)を作っておいてもよいかもしれません。

最初の作成時は大変ですが、その後は何年も繰り返し利用できます。イラストなどを添付して、事例を示すと分かりやすいです。具体例としては、エレベーター、会議室、タクシー、食事会などで、お客様をどの位置に誘導すればよいかを示してあげるとよいでしょう。

その他、新人教育マニュアルに記載するとよいビジネスマナーは、以下の通りです。

  • 挨拶の仕方(お辞儀の仕方)
  • 身だしなみ
  • 敬語と言葉の遣い方(社内外での敬称の言い換えなど)
  • 名刺交換の仕方
  • 電話の受話・発話の対話例
  • メールおよびビジネス文書(よくあるパターンの定型文を提供)

 

社内ルール

社内ルールは、全社員が見れる共用フォルダにまとめておくと便利です。新人教育マニュアル内には、そのフォルダにすぐ移動できるようにハイパーリンクを記載しておきます。共用サーバーがない場合は、保存先を表記しましょう。

新人教育マニュアルに記載するとよい社内ルールの参考例を、以下に挙げます。

  •  企業倫理やコンプライアンス
  • 社内組織図
  • 社内座席表
  • 業務ごとの担当者名簿(内線表・チャット・メールアドレスなども表示)
  • 報連相(報告・連絡・相談)の徹底
  • 出勤・有給・遅刻・早退・欠勤のルール
  • 交通費や出張費の精算方法
  • 経費精算の仕方
  • 休暇申請の方法
  • 会議室の予約方法
  • 福利厚生についての説明(保養施設など)
  • 評価制度
  • 社内外でのセキュリティルール
  • その他(備品の取り扱いや社内言語など)

 

業務の流れと全体像

新入社員の配属先が決まっている場合は、新人教育マニュアルに業務の流れを掲載します。新人教育マニュアルに業務の流れを掲載する際には、以下を参考にしてみてください。

  • 業務の名称や目的
  • 業務の手順
  • 業務の規則・注意事項・判断基準
  • 業務に関わる情報(取引先および担当者・優良顧客・社内組織)
  • 社内ツールの使い方
  • ITに関する基礎知識(パソコン・社内ネットワーク・セキュリティなど)

 

業務で使用するツールや機械の使い方

業務で使用しているツールや機械はマニュアル化するべきです。新人にとっては業務で使用しているツールを初めて触ることは珍しくないため、アカウント作成方法から基礎的な使用方法まで記載しましょう。

機械の使い方については、いくら中途社員でも職場によって機械の種類は異なります。そのため、誰でも分かるよう機械の使い方を細かくマニュアルに記載しましょう。

まとめ:tebikiを活用して新人教育マニュアルを充実させよう

今回は、トレーナーの負荷を軽減しつつも独り立ちを短縮させる新人教育マニュアルの作り方やコツを解説しました。ご紹介した実際の事例のように、新人教育マニュアルには動画を活用することが最も効果的です。

動画による新人教育マニュアルで教育担当の負担を減らし、新入社員の独り立ちをサポートする役割を果たします。また研修やOJTと合わせて利用することで、効果的に新人の業務品質向上も実現できるでしょう。

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