目次
- 1. 研修動画とは?作成に必要な基礎知識
2. 研修動画のメリット
2-1. 受講者側のメリット
2-2. 講師側のメリット
3. 研修動画の作り方
3-1. 動画化の優先度を決める
3-2. 動画作成方法を決める
3-3. 共有方法を決める
3-4. 動画を撮影する
3-5. 動画を編集する
3-6. 現場で使ってみる
3-7. フィードバックを得て改善する
4. 学習効果を高める研修動画のポイント
4-1. 動画の尺は短くする
4-2. あえてNG例も盛り込む
4-3. テストなど受講後に理解度を確認する場を設ける
5. 事例から紐解く研修動画の運用が失敗しやすいケース
5-1. 研修動画(動画マニュアル)を作成した企業の50%が「うまくいっていない」
5-2. 作成だけでなく管理・閲覧方法に悩む企業が多い
6. 作成/管理/閲覧をスムーズにするには「tebiki」がおすすめ
7. tebikiの導入で効果的かつ効率的に動画整備を進めている事例
7-1. タマムラデリカ株式会社
7-2. 株式会社GEEKLY
8. まとめ
研修動画とは?作成に必要な基礎知識
研修動画とは、社内で行われる研修やOJT指導を動画化したものであり、社員はパソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末で再生して視聴し、内容の習得に取り組みます。研修動画は『動画マニュアル』と呼ばれる場合もあります。
ライブ配信ではなく、予め作成した動画を社員が自分の都合のよいときに視聴するスタイルであり、e-ラーニングと呼ばれることもあります。
動画化する内容としては、集合研修でのビジネスマナーや業務スキル、先輩社員による現場でのOJT指導などが挙げられます。
研修動画のメリット
集合研修やOJT指導を動画化することで、さまざまなメリットがあります。受講者側のメリットと講師側のメリットを2つずつご紹介します。
研修動画と似ている動画マニュアルのメリット/デメリットにも通じる部分があるので、以下の記事も併せてご覧ください。
動画マニュアルのメリットとデメリットは?事例から学ぶ導入の効果
受講者側のメリット
分からないところを繰り返し見られる
分からないところがあれば、他の受講生や教育係の先輩社員に遠慮せず繰り返し動画を見られるメリットがあります。
研修で一度話を聞いただけでは、なかなか記憶が定着しないものです。メモを取っていても、後から見返した際によくわからない場合もあります。また、質問をしたいけれど他の受講者や先輩社員の時間を奪わないよう遠慮してしまい、不明点をそのままにしてしまうことも起こりがちです。
動画であれば、まず一回視聴しておおよそのことをつかみ、次に細部を確認しながら視聴することができるため記憶が定着しやすくなります。
動作を視覚的に理解することができる
人の動作や、機械・画面などの動きを研修で教えたい場合、動画であれば視覚的に理解できるというメリットがあります。
動画は動きをそのまま視聴できるため、文字やイラストで説明するよりも短時間で動きをつかむことができます。例えばお辞儀や挨拶などのビジネスマナーや、機械や端末の使い方などの動きなどを伝えたい場合は動画が向いているといえます。
動きとともに、音声や色彩、環境や物質の状態を視覚や聴覚へ伝えられ、理解を早めることができます。
講師側のメリット
研修・OJT負荷が減る
先輩社員の負担を減らせるメリットがあります。
例えば新入社員への研修は、業務経験がない人に一から教えるため特に時間がかかります。また、現場でのOJT研修でも、先輩がやって見せて教え、その後もそばについて指導するなど時間や手間がかかるため、新人を受け入れると業務の進行がどうしてもゆっくりになります。
動画を何度も繰り返し視聴してもらい頭に入れた上で、現場で質問を受ける体制にすると、一から教えるよりも教育のための時間をかけずに済みます。
標準的な内容を伝えられる
人によるバラつきのない、標準的な内容を指導できるメリットがあります。
集合研修では講師が入れ替わると説明に少しずつ違いが出て、同じ内容を同じレベルで伝えるのが難しくなります。また、OJT研修においても、先輩社員の経験値によって内容がばらついたり抜け漏れたりすることがあります。
動画によって研修を受けると標準的な内容を学習していることが明白になり、研修後には何をどのようにフォローしていくか、講師が判断しやすくなります。
研修動画の作り方
これまでの研修やOJT指導を動画化していくための、基本的な作り方をご紹介します。この作り方は動画マニュアルの作り方と近い部分もあるので、より詳しく研修動画の作り方を知りたい方は以下の記事もご覧いただくことをおすすめします。
失敗しない動画マニュアルを誰でも簡単に作成する6つのポイント、作成手順や活用事例集
動画化の優先度を決める
どの研修を動画化するのかを洗い出し、優先順位付けをしましょう。
構成を検討して動画を撮影し、また撮影後に編集作業を行うなど動画化には一定の時間と工数がかかるため、どの研修から仕上げるのか優先順位を決めておくことがコツです。
動画作成方法を決める
動画を撮影し、編集するにあたってはいくつかの方法があります。一般的な方法を2つご紹介します。
動画編集ソフト/マニュアル作成ツール
動画編集ソフトやマニュアル作成ツールなどのプラットフォームを使用する方法です。高性能カメラや容量の大きいパソコンを保有している企業であれば、それらの機材とプラットフォームで撮影・編集ができます。
これらの機材がなくても、一般的なデジタルカメラやスマートフォンなどで撮影し、編集できるプラットフォームもあります。詳しくは次の記事をご参照ください。
動画マニュアル作成ソフト10選を比較!選び方、活用事例やサンプルも解説
パワーポイント/Googleスライド
研修やOJT指導のレジュメとしてMicrosoftのPowerPointやGoogleスライドで作成した資料があれば、それらを動画化することができます。
パワーポイントであればスライドショー機能を使って録画し、動画化します。Googleスライドは画面録画機能を使って録画できます。詳しい手順は次の記事をご参照ください。
パワーポイントやGoogleスライドを動画マニュアル化する方法と手順
共有方法を決める
動画をどのソフトで再生し、社員に視聴してもらうかを決めます。
YouTubeを始めとした動画サイトにはVimeoやDtubeなど海外発祥のサービスがあり、それぞれのサービスに動画を保存した上で社員に共有できます。または、先ほどご紹介した動画編集ソフトやマニュアル作成ツールといったプラットフォームであれば、編集から共有までプラットフォーム上で行うことができます。
次の記事でそれぞれのメリット・デメリットを比較していますのでご参照ください。
YouTubeで動画マニュアルは運用できる?メリットやデメリット、留意点などをご説明
動画を撮影する
動画化する対象の研修内容やOJT指導について、誰に何を習得してもらうか目的を確認した上で構成を作ります。構成に沿って台本を用意し、撮影作業を開始します。
すでに研修用のレジュメやOJT指導の手順書がある場合は、それらを台本のベースとすることができます。スマートフォンで撮影する場合には、より良い動画にするためのコツがあります。次の記事をご参照ください。
また撮影する内容によって、誰が講師や進行役を担当するかを決めておく必要がありますので、次の記事を参考にしてみてください。
動画を編集する
動画編集のためのソフトを使い、撮影した動画を編集します。不要な部分をカットしたり、重要な部分には字幕や画像を挿入したりといった仕上げの作業です。
編集作業は、動画編集ソフトやマニュアル作成ツールといったプラットフォームで行うほか、YouTubeなどの動画サイト上で簡易的に行うこともできます。
現場で使ってみる
動画作成後に、対象として想定した社員に視聴してもらいます。
新人研修用の動画であれば新人に近い若手社員に視聴してもらい、OJT指導用の動画であれば現場の社員に視聴してもらった後、内容を理解できるか、改善点はないかを確認します。
フィードバックを得て改善する
動画を視聴した社員からフィードバックをもらい、それをもとに動画を改善します。
例えば「声が小さい」「展開が早すぎる」などの課題であれば編集作業を行い、「重要な部分を画面に大きく撮影してほしい」など撮影面での課題であれば再度撮影を行います。
研修動画のような業務マニュアルを目的としたものを作る場合、最初から完璧を目指さずに早く作り/活用して、フィードバックを得ながらPDCAサイクルをまわすことが成功への近道です。
マニュアル作成のコツ:最初から完璧を目指してはいけない6つの理由
学習効果を高める研修動画のポイント
視聴した社員の学習効果をさらに高める研修動画をどのように作るとよいか、ポイントを3つご紹介します。
動画の尺は短くする
動画の所要時間はできる限り短くしましょう。
動画は情報量が多いため、長時間視聴していると目や頭が疲れ、集中力が途切れがちになります。例えば新人研修での事業や組織の紹介といった総括的な内容は1つの動画につき10分程度にします。現場での具体的なOJT指導は1分程度におさめるとよいでしょう。
あえてNG例も盛り込む
「目指すもの」「やるべきもの」を示すだけでなく、あえてNG例も盛り込みましょう。
やるべきことについて、どのレベルで行いどの範囲までならよいのかはOK例とNG例があってこそ幅がつかめます。どうすると失敗となるのかも見せ、NGにならないよう意識してもらうことが学習効果につながります。
テストなど受講後に理解度を確認する場を設ける
テストやプレゼンなど、研修受講後に理解度の確認を行いましょう。
研修を受けるだけでは情報のインプットにとどまってしまいます。アウトプットをすると記憶が定着しやすくなりますから、テストを行ったり、研修内容を他の人にプレゼンしたりするアウトプットの場を設けましょう。
事例から紐解く研修動画の運用が失敗しやすいケース
研修動画を作成した後は、研修動画を管理し、社員に閲覧してもらう流れになります。こういった運用がうまくいってこそ研修動画が学習効果を発揮しますが、時に運用がうまくいかず失敗してしまうケースがあります。
研修動画(動画マニュアル)を作成した企業の50%が「うまくいっていない」
弊社が運営するWebメディア「現場改善ラボ」で、動画マニュアル作成経験がある様々な業界の課長職以上の方43名を対象にした『動画マニュアル内製化の実態調査』において、約50%が「うまくいっていない」と回答しています。
その原因としては「動画の編集に時間がかかる」「動画の更新に手間がかかる」など作成時間や手間が負担になることや、「作成できる担当者が限られる」「担当者の退職後に引き継げない」など作成担当者の属人化などがありました。
動画マニュアルを無事に作成することができても、作成担当者や引継ぎ先等を定めないと適切な運用体制を維持することは難しいといえます。
作成だけでなく管理・閲覧方法に悩む企業が多い
さらに、うまくいっていない企業の状況には、「作成」だけでなく「管理」「閲覧」を課題とする企業が多い結果となりました。
管理がうまくいっていない原因としては「自社サーバーでは容量がすぐに上限に達してしまう」「フォルダ管理が難しく、またタイトルのルールが決まっていないため動画を探せない」「公開設定を間違えると情報漏洩してしまう」「アップロードに時間がかかる」などがあるようです。
閲覧がうまくいっていない原因としては「再生位置を動かすと再生開始が遅くなる」「見たい作業をピンポイントで見返せない」などがあり、結果として使い勝手が悪く、誰も使いこなせない動画となってしまっています。
動画マニュアルを社内で作成することに成功しても、その後の管理体制や運用方法によっては「作ったものの活用されない状況」を招きかねません。
作成/管理/閲覧をスムーズにするには「tebiki」がおすすめ
研修動画をスムーズに作成し、社員教育に役立てていくためには、動画の作成・管理・閲覧の一つひとつのステップが大切です。動画編集ソフトやマニュアル作成ツールなどのプラットフォームで、編集が簡単で動画の管理がしやすく社員が視聴しやすいものを選ぶと、動画が活用され学習効果も高まっていきます。
動画マニュアルプラットフォームの1つ、現場教育システム「tebiki」は次のような特徴があります。
- スマートフォンなどで撮影した動画を簡単に編集でき、動画作成が属人化しにくい
- 動画のアップロード本数はどのプランでも無制限
- 動画作成サポートを受けられる期間や回数は無制限
- 組織レポート機能でマニュアルの習熟度を可視化できる
- マニュアル内にテストを設置することで理解度の向上をサポート
研修動画を作ることが目的なのではなく、研修動画を業務の場に活かしていくことが目的ですから、作る部分を可能な限り省力化できるツールを選ぶとよいでしょう。
動画マニュアル「tebiki」について、詳細な資料を無料でダウンロードできます。下記のボタンよりダウンロードしてみてください。
tebikiの導入で効果的かつ効率的に動画整備を進めている事例
動画マニュアル「tebiki」を使って効果的かつ効率的に研修動画を作り、業務に役立てている事例をご紹介します。より多くの動画を活用した事例やサンプルを見たいという方は、以下の記事もご覧ください。
実際に企業で使われている動画マニュアルの事例・サンプルを多数ご紹介
タマムラデリカ株式会社
大手コンビニエンスストアの専用工場として麺類や軽食惣菜などの開発製造を手掛ける食品メーカーのタマムラデリカ株式会社では、工場従業員への教育体制に課題がありました。
紙マニュアルでは細かいニュアンスが伝わりづらく、動画マニュアルは編集作業が高度であり各事業所に数人しか作成できる人がおらず、さらに外国籍従業員向けの翻訳にも時間がかかり、マニュアル化が追いつかない状況でした。かつ、マニュアルが作れたとしても事業所によるバラつきがあり、教育の差が生じていました。
動画マニュアル「tebiki」を導入し、作成の勉強会をしたところ、直後にすぐマニュアルを作れるほど簡単で、かつては動画マニュアルを1本作るのに1時間かかっていたのが1本15分ほどでマニュアルを作成。
また、動画マニュアルを作成できる人が3名ほどだったのが「tebiki」導入後は20名近くまで増加し、すべての工場でマニュアルが作成できる体制を構築できました。100カ国語へ自動翻訳される点も大きな成果であり、多言語翻訳の手間を省力化しています。
動画マニュアル作成時間が75%削減!教育体制を強化し、お客様に喜ばれる商品を提供したい
株式会社GEEKLY
IT・WEB・ゲーム業界に特化した人材紹介事業を行い最適なマッチングを実現している株式会社GEEKLYでは、新人教育に課題がありました。
新人教育は先輩社員によるOJTを中心に行っていましたが、先輩社員の負担軽減や、教え方による理解度のバラつき解消のため、動画マニュアルを導入しました。しかし動画の保管場所や保管方法が部署ごとに異なり、動画が探しづらい点や、YouTubeでの動画再生ではアカウント管理者が退職すると動画が削除される点などが問題でした。
動画マニュアル「tebiki」を導入したところ、直感的に操作でき、動画マニュアルを簡単に作成でき、検索性にも優れていました。レポート機能で社員の学習進捗を可視化できることで社員の閲覧頻度や視聴時間が多いことがつかめており、作成だけでなく運用や閲覧がうまくいっている好例です。
年間の新人教育時間を3,700時間削減。トレーナーの教育時間が大幅に減り営業成績も向上!
次のボタンより、他の事例や実際に企業で使われている動画サンプルをご覧いただけます。
まとめ
今回は研修動画について、学習効果を高める作り方や、運用で失敗しやすいケースとその対処方法を解説しました。
今実施している社内研修やOJT指導を動画化すると、受講生は反復学習ができ視覚的に理解しやすくなるメリットがあり、講師は教育負荷を削減しつつ標準化した内容を教育できるメリットがあります。
ただ、動画作成でどのようなツールを採用するかによって、せっかく作成した動画の管理がうまくいかず活用されないケースが発生してしまいます。記事でご紹介した動画マニュアル「tebiki」のような、作成・管理・閲覧がスムーズにできるツールを選び、学習効果の高い研修動画を作るとよいでしょう。
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