執筆者:tebikiサポートチーム
製造/物流/サービス/小売業など、数々の現場で動画教育システムを導入してきたノウハウをご提供します。
ホテルや旅館などの宿泊施設で働いていて、「教えるべきノウハウが多くてスタッフ教育が難しい。良い方法はないだろうか?」とお悩みではありませんか?
結論、ホテルや旅館など宿泊業のスタッフ教育には「動画マニュアル」がおすすめです。しかし動画マニュアル導入する前に、スタッフ教育の何に課題を感じていて、どのように解決したいのかを理解する必要があります。
そこで本記事では、宿泊業が抱えている課題、その課題を解決するために動画マニュアルがおすすめである理由を解説します。
目次
- 宿泊業が抱えがちな教育の課題とは
- 課題1. ノウハウに「動き」が多く、OJTによる教育に頼らざるを得ない
- 課題2. そもそもOJTによる教育ができない場合がある
- 課題3. 業務手順が紙で表現できるほど簡単ではない
- 課題4. 外国人スタッフの教育が難しい
- 「動画マニュアル」なら宿泊業の課題が解決できる理由
- 1. 動画なら「動き」が中心となる業務ノウハウを直感的にわかりやすく伝えられる
- 2. 教育のバラつきがなくなり、コミュニケーションロスを減らせる
- 3. OJTの時など日本語がうまく伝わらない心理的ストレスを解消できる
- 宿泊業の動画マニュアル活用事例
- 導入3ヶ月でマニュアルの8割を動画に!スタッフの多能工化を推進中
- 実際に宿泊業で使われている動画サンプル
- 動画マニュアルなら「tebiki」がおすすめ
宿泊業が抱えがちな教育の課題とは
ホテルや旅館など宿泊業界には、他の業界にはない「宿泊業ならではの課題」があります。具体的には次のような課題です。
宿泊業界が抱えがちな課題
- ノウハウが「動き」そのものであることが多く、OJTによる教育に頼らざるを得ない
- OJTができない現場も多く、紙マニュアルとロープレという非効率なスタッフ教育
- 業務手順が紙で表現できるほど簡単ではない
- 外国人スタッフの教育が難しい
課題1. ノウハウに「動き」が多く、OJTによる教育に頼らざるを得ない
宿泊業での業務ノウハウは人の「動き」に収斂されることが多く、特に旅館の場合、お客様の送迎やお茶出し、食事の配膳や片付けなど多岐にわたる人の「動き」です。このノウハウとなる「動き」は紙マニュアルでは理解しにくい部分が多く、宿泊の教育現場ではOJTによる教育が主流となっています。
OJTは、マニュアルなど事前の用意が不要で、業務内容と手順さえ分かっていれば、新人スタッフの前で見本を見せて、ポイントを口頭で補足すればこと足りるため、人の動きそのものが業務ノウハウである現場では、広く使われています。
しかし、OJTは万能ではなく、「業務圧迫(業務非効率)」と「教育のバラつき」、「離職率を上げる」という3つのデメリットがあります。
OJTのデメリット 現場の業務圧迫(業務非効率)
まず、OJTはベテランスタッフが新人スタッフにつきっきりとなり、教育にリソースが割かれてしまうため、貴重な戦力であるベテランスタッフが業務から離れてしまいます。これにより、現場の業務は他のスタッフだけで行うこととなり、全体の業務効率が下がります。場合によってはトレーナー自身の業務はOJTとは別で普段どおり行わないといけなくなり、トレーナーの業務までも圧迫されます。
OJTのデメリット 教育のバラつきがコミュニケーションロスを生む
OJTでは、誰が教えるかによって指導内容が異なるケースがあります。この指導内容の差異は放っておくと、職場環境に悪影響を及ぼします。よく散見されるケースとして具体的には、「あの人に教えてもらった方法を実践したのに、別の先輩には怒られた」というパターン。教育にバラつきが生まれることで、新人スタッフの業務定着率とトレーナーと新人スタッフ双方に心理的ストレスなど職場環境に悪い影響がでます。
OJTのデメリット 離職率の上昇を引き起こす可能性
その結果、スタッフの離職率が上がってしまいます。実際に紙マニュアルとOJTによる教育から動画マニュアルによる教育に切り替えた企業の担当者にヒアリングすると、導入前と導入後で離職率が2割下がったという声もあります。
OJTは離職率を上げてしまう一つの原因に過ぎませんが、入社して3年以内に半分以上の社員が離職している現状を放置するのは得策ではありません。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」
課題2. そもそもOJTによる教育ができない場合がある
宿泊業の業務ノウハウは複雑で動きが中心であるため、紙マニュアルを読んでも実際の業務を理解しにくいです。そのため、OJTによる教育になりがちですが、一期一会ともいえる接客の中でお客様の目の前で新人教育するのはできれば控えたいのが実情です。新人スタッフの接客を快く受け入れてくれるお客様もいますが、一方で、質の高い接客サービスを求める方もいます。
お客様の接客中にOJTをしてしまうと、接客サービスに期待していたお客様からは高い顧客満足度は得られません。
また宿泊業界は、一人の働き手が複数の技能を身につけ、る「多能工化」になりやすい業界でもあります。新人スタッフに対して教えるノウハウの量が多すぎるため、OJTで一つひとつ教えるのは効率が悪いという側面もあります。
課題3. 業務手順が紙で表現できるほど簡単ではない
ノウハウに動きが多いことに加えて、業務手順が複雑であるという特徴があります。
食事の配膳を例にすると、小皿を配置する場所、メニューを提供する順番など、ひとつの業務でも細かい手順があります。寝具の準備も同様です。シーツの敷き方、布団を準備するタイミングなど。一般家庭のやり方とはまったく異なります。紙のマニュアルで説明できるほど簡単でなく、実際に現場経験を積まなければ覚えられないのが実情です。
課題4. 外国人スタッフの教育が難しい
外国人スタッフの教育が難しいことも宿泊業界にとって大きな課題です。現時点でこの課題をすでに感じている方は注意が必要です。離職率が高い宿泊業は、人材確保のためであったり、増加する外国人宿泊客への対応で、外国人スタッフの採用数は増え続けています。
出典:厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」
外国人スタッフは毎年増加傾向にあり、2015年は約10万人だったのが、4年間で2倍の約20万人にまで増えています。また、コロナ禍でも横ばいです。
外国人スタッフの需要が高まっていることには「人材不足」、「外国人宿泊者の増加」が考えられます。国土交通省が発表している「宿泊旅行統計調査報告」によると、外国人宿泊者は右肩上がりで増えています。(2020年は新型コロナ感染症の流行により減少)
2015年では6,561万人だったのが、2015年は6,939万人(前年度比+6%)、2018年は9,428万人(前年度比+18%)、2019年では1億1,566万人(前年度比+23%)と加速度的に増加傾向にあります。新型コロナウイルスが流行し始めた2020年からは宿泊者が大きく減少していますが、アフターコロナでは徐々に観光客も回復し、再び外国人スタッフの需要は高まると予想されます。
出典:国土交通省観光庁「宿泊旅行統計調査」
外国人スタッフが4年で約2倍になったことと、外国人宿泊数が4年で2倍になったことを見ると、相関関係にあると考えられます。アフターコロナでは外国人観光客が以前のように増加すると、今後ますます宿泊業において、外国人スタッフの採用が増えることが見込まれます。
しかしながら、外国人スタッフの教育で「言語」や「文化」の違いや「言葉の壁」に頭を悩ませるホテルや旅館も多いです。なかでも「おもてなし」が求められる日本の宿泊業界。そんな中で、接客やサービスなど複雑なノウハウを「日本語で書かれた紙のマニュアルだけ」で伝えるのは難しく、OJTで少しずつ覚えてもらうことになります。しかし、外国人スタッフへOJTで教育するとなると、先ほど説明したOJTのデメリットのうち、日本語がうまく聞き取れなかった時など言語の壁がコミュニケーションロスを増大し、心理的ストレスを増大させてしまい、外国人スタッフの離職を引き起こしてしまいます。
「動画マニュアル」なら宿泊業の課題が解決できる理由
課題を解決するためには「動画マニュアル」がおすすめです。なぜ動画マニュアルが効果的なのか、その理由として次のものがあげられます。
- 動画なら「動き」が中心となる業務ノウハウを直感的にわかりやすく伝えられる
→「紙マニュアルの伝わりにくさ」がなくなり、業務定着率が上がる! - 教育のバラつきがなくなり、コミュニケーションロスが減る
→スタッフの心理的ストレスを減らし、離職率が下がる! - OJTの時など日本語がうまく伝わらない心理的ストレスを解消できる
→外国人スタッフの業務定着率を上げたり、外国人スタッフの離職率が下がる!
1.動画なら「動き」が中心となる業務ノウハウを直感的にわかりやすく伝えられる
紙マニュアルよりも動画マニュアルの方が伝わりやすいのは言うまでもありません。
料理のレシピを想像してもらうと、わかりやすいです。材料の洗い方や切り方、切った後の大きさなど料理レシピを文字で読むよりも、料理をしている動画を見た方が断然分かりやすいですね。
また、紙のマニュアルは、「何を」「どのように」「どうするか」といった情報をテキストで伝えなければなりません。そして、読み手に伝わりやすい文章を考えるにも一苦労です。場合によっては写真を撮ったり、イラストを描いたりして情報を補完しないと伝わらないこともあります。
一方の動画マニュアルは、普段の仕事をスマートフォンやタブレットのカメラで撮影してマニュアル化します。撮影後、パソコンなどで動画を編集すれば動画マニュアルの完成です。伝わりやすくするために文章を考えたり、画像やイラストを作成し、挿入する必要もなく、マニュアル作成の手間も削減できます。
2.教育のバラつきがなくなり、コミュニケーションロスを減らせる
動画マニュアルは見本となるベテラン社員の業務手順が撮影モデルとなり、それをすべてのスタッフが見て業務手順を覚えるため、トレーナーや先輩スタッフの教え方の違いによる混乱や新人スタッフが受ける心理的ストレスがなくなります。また、スタッフの業務品質も高水準かつ均一になります。
3.OJTの時など日本語がうまく伝わらない心理的ストレスを解消できる
3つ目は、動画マニュアルには字幕を付けることができます。また、Google翻訳などを使ったり、VrewなどのWebサイトやアプリを利用することで、簡単に翻訳することもできるので、外国人スタッフの母国語の字幕を付けることもできます。下記のページで動画マニュアルを外国語に翻訳する手順を詳しく紹介しています。
業務手順などの紙マニュアルは独特の言い回しや専門用語などが使われるため、日本語に苦手意識がない外国人スタッフでも苦労します。母国語の字幕を付けてあげれば、動きだけでなく文字でもノウハウを伝えられるため、外国人スタッフの業務理解度は格段に上がります。
宿泊業の動画マニュアル活用事例
導入3ヶ月でマニュアルの8割を動画に!スタッフの多能工化を推進中
株式会社下部ホテル様は紙マニュアルとOJTで新人スタッフを教育していましたが、紙マニュアルの作成や更新の手間削減や新人スタッフが入社する度に同じOJTを繰り返す業務非効率を改善しようと動画マニュアルを導入。導入当初は客室清掃や接客業務などの一部の部門に限っていましたが、他部門にも広げて、他部門の業務も動画マニュアルで効率的に教育できることから多能工化も推進し、全社的な業務効率化を達成しました。
詳細を知りたい方は、下記ページより下部ホテル様のインタビューをご確認ください。
参考:旅館で動画マニュアルを推進!導入3ヶ月でマニュアルの8割を動画にしました。
実際に宿泊業で使われている動画サンプル
実際に宿泊業の現場教育で活用されている動画サンプルをご紹介します。
【事例・サンプル】お部屋の案内(音量にご注意ください) 動画提供:下部ホテル様
紙マニュアルでは表現しにくい、相手に伝えにくい動作の細かい所作まで動画マニュアルなら伝わることが分かるかと思います。紙マニュアルでは相手に伝わりにくいのをカバーするためわかりやすい文章を練ったり、イラストを挿入したりと手間がかかってしまいます。動画マニュアルなら、普段の業務やOJTを一度スマートフォンで撮影するだけマニュアルが作成できます。
【事例・サンプル】温泉浴場の清掃(音量にご注意ください) 動画提供:下部ホテル様
この動画マニュアルも以前は紙マニュアルとOJTで教育していましたが、トレーナーによっては清掃の丁寧度に差があり、スタッフの業務品質にバラつきがありました。動画マニュアルで業務手順を説明しているベテラン社員の動きがすべての新人スタッフが見本となることで、新人スタッフの業務品質は高いままバラつきがなく均一化することができます。
また、普段は清掃業務を行わない他部門のスタッフにも動画マニュアルで簡単に教育ができるため、スタッフの多能工化を進めることができ、柔軟なシフトが実現できます。
動画マニュアルなら「tebiki」がおすすめ
本記事では、宿泊業におけるスタッフ教育について、次のポイントを中心にお伝えしました。
- 宿泊業はノウハウに動きが多く複雑なため、スタッフ教育がしにくい
- 特に旅館など「おもてなし」が求められる施設ではOJTの実施も難しい
- 上記のような課題は「動画マニュアル」で解決できる
- 動画マニュアルはノウハウを動きで伝えられる上に、字幕やナレーションも追加できる
- また、動画マニュアルなら、動きと母国語字幕で言語や慣習の異なる外国人スタッフへの教育もスムーズになる
お伝えしたように宿泊業は、布団の敷き方や食事の配膳など「複雑なノウハウ」が多いです。他にも外国人スタッフの教育やOJTの難しさなど多くの課題があります。
それらの課題を解決するために「今すぐにでも動画マニュアルを導入したい」とお考えの方も多いでしょう。しかし、動画マニュアルを制作会社に依頼すると大きなコストがかかってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、弊社が提供する動画マニュアル作成ソフト「tebiki(テビキ)」です。スマートフォンやタブレットから簡単に動画マニュアルを作成できます。またクラウドでデータを保存するため、スタッフへの共有もスムーズです。
宿泊業の「紙では伝わりにくいノウハウ」も伝わりやすいでしょう。また100ヵ国以上の言語への自動翻訳機能も備わっているため、外国人スタッフ向けの動画マニュアルも簡単に作成できます。
ぜひ本記事の内容を、自社の動画マニュアル作成にお役立てください。
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